1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650420
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大即 信明 東京工業大学, 工学部・土木工学科, 助教授 (40211106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久田 真 東京工業大学, 工学部・土木工学科, 助手 (80238295)
鎌田 敏郎 東京工業大学, 工学部・土木工学科, 助手 (10224651)
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Keywords | 水中不分離性コンクリート / 高性能減水剤 / 振動式音叉型粘度計 / レオロジー曲線 / 静置フロー / 高炉スラグ微粉末 / 水中不分離度 |
Research Abstract |
平成5年度においては、水中不分離性コンクリートの流動特性を把握するため、水中不分離性混和剤を混和したモルタルおよびコンクリートについて得られた結果の概要を以下に示す。 (1)高性能減水剤および水中不分離性混和剤がモルタルの粘性挙動に及ぼす影響 水中不分離性コンクリートを製造する際に、一般的に用いられている高性能減水剤ならびに水中不分離性混和剤の添加率が、モルタルの粘性挙動を及ぼす影響についての検討を行った。その結果、通常の使用範囲であっても、高性能減水剤には、ある一定の添加率でモルタルの流動性を向上させなくなる臨界値が存在するが、水中不分離性混和剤の場合には、このような臨界値がないことがわかった。 (2)モルタルのレオロジー特性の評価 コンクリート練り上がり後ウエットスクリーニングしたモルタル(以下、Wモルタル)と、当初よりモルタルとして練り混ぜたモルタル(以下、Mモルタル)について、振動式音叉型粘度計を用いてレオロジー曲線および静置フローを測定し、これらの相関性についての検討を行った。その結果、水中不分離性混和剤を混和したWおよびMモルタルの間には、結合材が普通ポルトランドセメント単味の場合には、モルタルの見かけ粘度ならびにモルタルの静置フローともに良い相関があるが、高炉スラグ微粉末等の混和材を用いることによりWおよびMモルタルのレオロジー的な相関性は見られなくなり微粉末の存在によりモルタルの粘性挙動がコンクリートとモルタルで異なることがわかった。 (3)コンクリートの水中不分離度の評価 (1)の結果より、同様の流動性を持つ、W/C、単位水量、混和材の有無、高性能減水剤ならびに水中不分離性混和剤添加率の異なる数種の水中不分離性コンクリートを練り混ぜ、これらの水中不分離度を比較した。その結果、流動性が同様であっても、前述のような配合条件が異なることでコンクリートの水中不分離度には大きく違うものがあることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 大即 信明: "海洋構造物への水中不分離性コンクリートの応用" 材料学会関東支部セミナー. 6-1-6-10 (1993)
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[Publications] 大即 信明,長滝 重義,鎌田 敏郎,久田 貢: "水中不分離性コンクリートのモルタルによる流動性評価" 第20回セメント・コンクリート研究討論会. 49-56 (1993)