1994 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートの非線形クリープ構成方程式の確立に関する研究
Project/Area Number |
04650424
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
阪田 憲次 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (20093685)
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Keywords | クリープ / 非線形 / 変動応力 / 構成方程式 / クリープ軟化則 / 予測式 / 重ね合せ則 / 修正Beiley式 |
Research Abstract |
1.非線形クリープ構成方程式の検証のための実験結果 載荷応力の大きさが時間とともに変化する変動応力を受けるコンクリートのクリープ試験を実施した。変動応力は、2サイクルおよび3サイクルとし、第1,第2および第3サイクルの載荷開始時材令は、それぞれ28日,91日および154日である。各サイクルは荷重持続期間49日間と荷重休止期間14日間とからなり、合計63日間である。荷重の大きさは静的強度の10%〜50%で、それぞれの組合せを考え、合計57種類の供試体について実験を行なった。 以上の実験の結果、つぎの事項が明らかになった。すなわち、クリープひずみの応力に対する線形性が成立する明確な上限および下限の応力比は存在しないことが明らかになった。また、クリープひずみは持続応力に対して一様に増加するのではなく、クリープひずみの増加割合が急激に大きくなる点が存在することが明らかになった。このような非線形なクリープ挙動を本研究で求めた修正Beiley式を用いて予測すると、±20%の範囲で実験値と一致することが明らかになった。 2.非線形クリープ構成方程式の検証 本研究の結果、種々の応力履歴を受けるコンクリートのクリープひずみは、過去に受けた最大応力の影響を強く受ける非線形な現象であることが明らかになった。また、本研究で提案した非線形クリープ構成方程式およびクリープ軟化則を用いれば、いかなる変動荷重下のクリープ挙動をも精度良く予測することが可能であることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 阪田憲次・綾野克典: "RCはりの長期変動挙動に及ぼすクリープの影響" コンクリート工学年次論文報告集. 16. 627-632 (1994)
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[Publications] Kenji Sakata and Toshiki Ayano: "The Effect of Non-linear Creep Phenomena on Long-term Deflection of RC Member" 19th Conference on Our Warld in Concrete & Structure. Vol.13. 203-210 (1994)