表面被覆および表層部緻密化コンクリートの凍結融解抵抗性に関する研究

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 04650428
• Research Institution: Hachinohe National College of Technology
• Principal Investigator: 菅原 隆 八戸工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (10042152)
• Keywords: 表面被覆 / 透水性シート / 表層部緻密化 / 水セメント比 / 気泡 / Pull‐out法 / 相対動弾性係数 / 耐久性指数

Research Abstract

1.表面被覆による凍結融解抵抗性の改善効果の検証
表面を被覆したコンクリートの水セメント比や空気量を変化させ、凍結融解に対する抵抗性について検討した。また、コンクリートの含水率を変えた場合についても同様に調べた。
2.表層部緻密化による凍結融解抵抗性の改善効果の検証
透水シートを用いて表層部を緻密化させた各種コンクリートについて凍結融解試験を実施し、凍結融解に対する抵抗性について検討した。また、透水シートの有無による表面からの深さ方向別での表層強度についても調べた。
以上の検討により、透水シートを使用すれば、表層強度が増加したり、コンクリート表面の美観が向上する事などを明らかにした。また、表面を被覆したり表層部を緻密化させる事により、コンクリートの凍結融解に対する抵抗性は向上する事を明らかにした。さらに、表層強度の比と相対動弾性係数との関係から凍害劣化による耐久性を判定する場合には、表層強度の測定が有効な一手法である事について明らかにした。
これらの改善効果はコンクリートの凍害劣化に対する抵抗性を高め、耐久性向上に大きく寄与するものである事を示した。
3.まとめ及び成果印刷
2年間にわたる研究成果をまとめて報告書を印刷した。

Research Products

• [Publications] 菅原 隆: "表層部緻密化コンクリートの耐凍害性" JCI C‐32 自然環境とコンクリート性能に関するシンポジウム論文集. C-32. 85-92 (1993)
• [Publications] T.Sugawara: "Frost Resistance of Concrete with Permeble Sheets and Sureface Coating" Durability of Building Materiales and Components 6. Vol.1. 497-506 (1993)
• [Publications] Y.Tsukinaga: "Air Void Character and Pull‐off Strength in the Near Surface of Concrete Using Permeable Sheets" Durability of Building Materiales and Components 6. Vol.1. 507-516 (1993)
• [Publications] 水口 大輔: "透水性シートを用いたコンクリートの品質に関する一実験" 土木学会第48回年次学術講演会講演概要集第5部. 388-389 (1993)
• [Publications] 菅原 隆: "透水シートを用いたコンクリートの凍結融解抵抗性について" セメント・コンクリート論文集 No.47. 47. 462-467 (1993)
• [Publications] 上原子 晶久: "コンクリート表層部の凍結融解抵抗性に関する2、3の実験" 平成5年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要. 598-599 (1994)