1992 Fiscal Year Annual Research Report
粘土地盤上の有限厚さの砂層の支持力・変形特性に関する研究
Project/Area Number |
04650432
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹村 次朗 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40179669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広岡 明彦 東京工業大学, 工学部, 助手 (70238400)
末政 直晃 東京工業大学, 工学部, 助手 (80206383)
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Keywords | 砂地盤 / 二層地盤 / 支持力 / 変形 / 遠心模型実験 |
Research Abstract |
粘土層上の砂層の支持力問題は、基礎幅B、砂層厚H、粘土層の強度cu、砂の密度γ及びせん断抵抗角φ'、砂層の深さD等、多くのパラメータの影響を受ける複雑な現象である。本研究は遠心模型実験により、この種の地盤の支持力・変形特性を種々の条件の下で詳細に調べることを目的としており、本年度は特に下部粘土層と上部砂層からなる二層地盤上の根入れの無い基礎を対象とした一連の実験を行い、以下の結果を得た。則ち、 (1)砂の密度が一定の場合、二層地盤の支持力は基礎幅に対する相対的な砂層厚H/B及び粘土層の支持力c_uN_cと換算基礎幅γBの比c_uN_c/γBによって決まり、これらが大きい程大きくなる。H/Bが一定ならば、c_uN_c/γBの増加と共に無次元化した支持力係数2q_f/γBは直線的に増加する。 (2)二層地盤の支持力は半無限砂地盤の支持力より大きくなることはなく、H/Bがある程度大きくなると砂地盤の支持力と等しくなる。通常の粘土層の強度の範囲では、砂地盤の支持力と等しくなるH/Bの値は円形基礎で2以下、帯基礎では4程度である。 (3)二層地盤の変形破壊挙動は基礎の形状によらずほぼ同様のものとなり、破壊メカニズムは支持力が砂地盤と等しくなるH/Bを境に変化する。則ち、支持力が砂地盤より小さな場合は、基礎直下に基礎と共に挙動する砂柱が形成され、これが粘土層に押し込まれて地盤が破壊するのに対し、支持力が砂地盤と等しい場合には、砂層内で砂が全般せん断破壊を起こし、粘土層の変形は非常に小さなものとなる。 (4)二層地盤の初期地盤反力係数は、支持力と同様にH/Bの増加と共に増加するが、半無限砂地盤のそれと等しくなるH/Bは支持力に比べ大きく、円形基礎で約3であり、帯基礎ではH/Bが4でも地盤反力係数は砂地盤の約半分程度である。
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Research Products
(2 results)