1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650434
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
岡二 三生 岐阜大学, 工学部, 教授 (10111923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八嶋 厚 岐阜大学, 工学部, 助教授 (90144394)
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Keywords | 粘土 / 弾粘塑性 / 構成式 / 繰返し試験 / 非線形移動硬化則 / 多軸試験 / ねじり試験 / 三軸試験 |
Research Abstract |
平成4年度の本研究に関する概要は以下の通りである。まず、大阪市幣島と秋田県八郎潟において、粘土のサンプリングを行った。サンプリングには、本年度改良を加えたラバル式大口径サンプラーを用いた。主な改良点は、軽量化とサンプラーの刃先角度である。 採取された粘土サンプルを用いて、三軸試験、ねじり試験および新たに多軸試験機を用いて非排水平面ひずみ試験を行った。平面ひずみ試験では、等方圧密後の平面ひずみ非排水試験を行った。その結果、練り返し再圧密粘土とは異なる応力経路が観察された。中間主応力はせん断中大きく変化し、せん断初期には中間主応力の変化は極めて小さく、最大軸差応力点付近で大きくなり、一定値へ収束する。このような自然粘土のデーターが取れたのは初めてであり、今後、さらにデーターを集積すると共に、練り返し再圧密粘土との対応を実験的に検討する必要が生じた。解析は次年度の計画としたい。 一方、繰り返し弾粘塑性構成式については、まず、繰り返し等方変形への適用性を検討し、シミュレーションによって、その適用可能性を明らかにした。特に明らかになった点は、移動硬化特性として、線形と非線形の複合硬化特性を考慮することが有効であることである。同様に、繰り返しせん断過程でも、過度のラチェッティイング効果を克服するために、線形と非線形の複合移動硬化を導入した。また、繰り返し載荷中の塑性剛性の劣化を表現するため、等方硬化特性も移動硬化と共に用いた。さらに、主応力の回転の効果を明らかにするため、移動硬化型弾粘塑性構成式の表現力をシミュレーションによって明らかにしている。すでに述べたように、新たに得られたデーターの解析は平成5年度の研究の課題とした。
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