1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650481
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Research Institution | RITSUMEIKAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
塚口 博司 立命館大学, 理工学部, 教授 (80127258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 克弘 京都大学, 工学部, 助手 (70222809)
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Keywords | 駐車場 / 駐車管理方策 / 駐車管理システム / 路上駐車 / 駐車場所選択行動モデル / ネスティドロジットモデル / 駐車場案内システム |
Research Abstract |
前年度においては,総合的駐車管理システムについて検討するにあたり必要となる駐車場所選択サブモデル,駐車場への入庫時間推定サブモデル,ならびに駐車場案内情報提供サブモデルを開発し,これらを組み合わせて駐車管理システムの効果を分析するためのシミュレーションモデルを開発した.本年度においては,このモデルを用いて種々の駐車管理方策による影響を分析し,大都市都心部における望ましい駐車管理システムについて論じた.以下では,上記の分析において明かとなった事項を取りまとめる. 本研究では,路上駐車の削減,路外駐車場への入庫待ち時間の減少,利用者の全体としての効用の増加,および各駐車場における収益の増加等を評価指標として各駐車管理方策の効果を調べた.ここで対象とした駐車管理方策は,駐車料金の変更,違法駐車の取締り,駐車容量の若干の増加,ならびに駐車場案内情報の提供である.これらの個別の駐車管理方策を独自に,あるいは組み合わせて1つのシステムとして機能させて,上記の各指標の動きを分析したところ,単独導入の場合には,違法駐車取締りのみが路上駐車の削減に有効であった.このため,一定限の路上駐車取締りを前提として,他の管理方策の効果について検討することとした.入庫待ち時間の減少や駐車場の収益等からみた場合,目的施設からの距離等に起因した各駐車場のサービス水準に応じて駐車料金を設定し,これを駐車場案内システムにより利用者に周知させることによって,相乗的に効果が大きくなることが明かとなった.このような結論は,経験的にはすでに既知のことと言えるが,このような事項について,駐車場所選択行動分析に基づいて理論的かつ定量的に評価し,望ましい駐車管理システムのあり方を示したところに本研究の意義と特徴がある.
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Research Products
(1 results)