1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650522
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大野 義照 大阪大学, 工学部, 助教授 (30029194)
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Keywords | 鉄筋 / コンクリート / 付着クリープ / 付着応力とすべり関係 / 持続載荷 / 乾燥収縮 / 鉄筋ふし形状 / かぶり厚さ |
Research Abstract |
今年度は、より詳細に異形鉄筋の付着クリープ特性を把握ために、鉄筋のふし形状、コンクリート強度、かぶり厚さ、コンクリートの乾燥収縮量および鉄筋の持続応力の大きさを実験要因にRCプリズム両引試験体の持続載荷試験を行い、各要因の鉄筋ひずみや端部すべり量の経時変化などへの影響を調べた。また求めた持続荷重下におけるτ〜s関係モデルの適合性を鉄筋の抜け出しによる付加たわみやひび割れ幅の増大を調べた片持梁持続載荷の実験結果についての付着解析によって検討した。その結果次のことが分かった。 1)持続荷重下における付着応力τとすべりsは載荷後1日間に大きく動き、以後は主に乾燥収縮に応じて徐々に変化する。乾燥収縮を受けている試験体はsの増大するとともにτも徐々に増加するに対して、乾燥収縮を受けていない試験体はsの増大量は少なくτが緩やかに低下している。 2)鉄筋ふしの形状、かぶり厚さは単調載荷時のτ〜s関係に大きく影響するが、持続載荷中のτ〜s関係の変化への影響は認められない。 3)持続荷重下におけるτ〜s関係をモデル化し、これを用いてコンクリートのクリープ、乾燥収縮を考慮した付着解析を行い、鉄筋ひずみ分布および端部すべり量の経時変化を解析的に把握することができた。
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