1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650590
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
広江 哲幸 熊本大学, 工学部, 助教授 (90218826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 和人 熊本大学, 自然科学研究科, 助手 (50219060)
松尾 日出男 熊本大学, 工学部, 教授 (00040395)
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Keywords | 固体中収束衝撃波 / ランダムチョイス法 / 平面起爆 / 衝撃材料合成 / 衝撃大電流発生装置 |
Research Abstract |
本年度は基礎実験として、既存の衝撃大電流発生装置(キャパシタバンク;40μF,20kV)を用い、多数本の平行線列を一斉起爆させるための銅線(175μmφ)の長さと本数の組合せについて検討した。予備実験として実施した線爆のみでは十分な精度での評価が難しく、平板状の爆薬(PETN、密度:1.0g/cc)を片面から起爆させて発生させた爆轟波が他方の面に到達する斉時性によって評価した。その結果、薬厚Hと線間隔Bの比H/Bを2.0-1.3程度以上にすると10cm長さ16本の平行細線列(間隔5mm)を用いて±200ns程度の時間精度で爆轟波の平面性が得られた。一方、他場所(物質研)での衝撃大電流発生装置(12.5μF、Max.40kV)を用いて同様の実験(但し銅線径:100μmφ、PETN密度:0.6g/cc)を実施した結果、120mm長さ16本の細線列を用い100mmφの面積に±100nsの平面性を達成することができ、従来の爆薬レンズに替わる新しい平面爆轟波発生装置として衝撃材料合成(ダイヤモンド)に適用できた。特に後者の大電流発生装置はさらに大面積の平面爆轟波生成の可能性を有していることから、最終的な目標である一次元円筒状収束波を利用する極限材料合成装置としては大電流発生に高電圧低容量キャパシタ型を用いることとし2×5μF,40kVのキャパシタバンクとサイラトロン(トリガーモジュール付き)を準備した。 以上の実験と平行して固体中収束波の解析に最適と考えられるランダムチョイス法コードを開発した。試解析として円筒状リーマン問題を種々の固体を対象に解析し、円筒状衝撃波が固体中を収束・反射する挙動を把握した。また従来の差分法との比較検討を行い、収束波に対する本解析法の優位性を示した。さらにこのコードは今後爆薬殻の一斉起爆による固体中収束波生成のシミュレーションにも拡張できる可能性があることが分かった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 広江 哲幸: "固体中衝撃波の一解法" 日本機械学会論文集,B編. 58. 2165-2170 (1992)
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[Publications] 広江 哲幸: "線爆発による平面爆轟波の生成とその応用" 工業火薬協会誌. 53. 219-226 (1992)
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[Publications] 広江 哲幸: "Numerical Simulation of Cylindrical Converging Shocks in Solids" Journal of Applied Physics. 72. 2605-2611 (1992)