1993 Fiscal Year Annual Research Report
偏心回転ノズルによる精錬反応装置の攪拌強化に関する研究
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04650614
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐野 正道 名古屋大学, 工学部, 教授 (70023174)
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Keywords | 精錬反応装置 / 攪拌混合 / 混合時間 / 偏心回転ノズル / 機械攪拌 / ガス吹込み攪拌 / 攪拌動力密度 / 循環流動 |
Research Abstract |
本研究では、気泡の分散及び浴内の流動を強化することを目的として、回転L字型浸漬ノズルからのガス吹込み方法を提案した。そして、コールドモデル実験により、種々の回転速度、ガス流量で実験を行い、浴内の攪拌混合に及ぼす影響について調べると共に、従来得られている結果と比較検討し、以下の結論を得た。 1.浴内の攪拌混合は、主として浸漬ノズルの回転による円周方向循環流とガス吹込みによる上下方向循環流により行われる。浴内の攪拌混合においてどちらが支配的であるかについては浴深さが混合時間に及ぼす影響により推測することが可能である。しかしながら、全ての実験条件について攪拌動力密度から定量的に推測することは難しく、浴の攪拌混合における両攪拌動力の寄与は条件によりかなり変化する。 2.浴直径Dに対する偏心長さの比が0.279の場合、各パラメータが浴内の攪拌混合に及ぼす影響は、次式で表される。 t_<mix>〓Q^<-0.276>R^<-0.245>H^<0.119>D^<1.36> ただし、t_<mix>は混合時間、Qはガス流量、Rは回転速度、Hは浴深さである。 3.機械攪拌においては、浴深さが浅い場合には従来のガス吹込み攪拌よりも浴内の攪拌混合が良好であるが、浸漬ノズルの回転速度を速くすることによる攪拌混合の強化には限界がある。 4.本プロセスにより、浴内に気泡を広く分布させることができた。また、本プロセスは従来のガス吹込み攪拌と同じ十分良い攪拌混合が得られる。ただし、ガス攪拌は、浸漬ノズルの回転速度が速く、浴深さが浅い場合、機械攪拌による良好な混合状態に悪影響を及ぼす。
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Research Products
(1 results)