1993 Fiscal Year Annual Research Report
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04650629
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石川 孝司 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60115524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯川 伸樹 名古屋大学, 工学部, 助手 (10202392)
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Keywords | 超塑性 / 鍛造 / メカニカルアロイング / アルミニウム合金 / 機械プレス / 微細結晶粒 / ひずみ速度 / TEM観察 |
Research Abstract |
前年度までに高ひずみ速度で超塑性を発現するAl-Cu-Mg系合金とAl-Cu-Mg-Mn系合金の作製条件を確定した。今年度はその材料の鍛造性を調査するため、一周り大きなビレットの製作を行った。そして、それで得られた試験片の引張特性を調査し、超塑性伸びの発生を確認した。次に、熱間鍛造用のダイセットを製作し、加工速度の異なる油圧プレス(ひずみ速度:0.01/s)と機械プレス(ひずみ速度:10/s)により据込みとスパイク鍛造をして、上記材料の鍛造限界を評価した。 1)Al-Cu-Mg系合金の場合、室温で据込み限界率は、加工速度によらず37%と低いが、これを熱間(475℃)で加工すると、油圧プレスの場合は68%であるのに対し、機械プレスでは90%以上でも割れは発生せず、高速超塑性変形による限界の向上は著しい。 2)機械プレスによるスパイク鍛造でのスパイク高さは、油圧の場合の3倍と非常に大きく、高速超塑性の発現による成形限界の向上は著しい。 3)Al-Cu-Mg-Mn系合金はAl-Cu-Mg系合金より超塑性伸びは小さいが、鍛造限界は高かった。このことから、単に超塑性伸びの高い材料より、ひずみ速度の広い範囲で超塑性が発現する材料の方が実際の鍛造に適用するには有利である。 以上より本材料は高強度で高速超塑性を示すことから、機械プレスによる実生産ラインに適用でき実用材料として有望であることが確認できた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 石川孝司: "メカニカルアロイング法で作製したAl合金の超塑性変形と微細組織" 軽金属. 43. 269-274 (1993)
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[Publications] T.Ishikawa: "Modeling of Superplastic Deformation of Mechanically Alloyed Aluminum Alloy" Proc.1st International Conference on Processing Materials for Properties. 1. 725-728 (1993)