1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650728
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
山本 治 三重大学, 工学部, 教授 (70023116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今西 誠之 三重大学, 工学部, 助手 (20223331)
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Keywords | フッ化物イオン導電体 / センサー / 安定化ジルコニア / 三相界面 / リチウムイオン導電体 / リチウム二次電池 |
Research Abstract |
1.フッ化物イオン導電性固体電解質を用いたHFガスセンサーの開発: KFをドープしたβ-PbF_2は25℃で10^<-5>オーダーの高いF^-イオン導電性を示す。この材料を電解質とし常温作動のHFガスセンサーとしての機能を検討した。被験ガス濃度の定量には限界電流密度を測定する方式を採用した。1ppm以下のHFガスを供給し濃度と電流値の相関性を調べた結果、限界電流値とHF濃度とは比例関係にあることが確認されセンサーとして定量性よく機能することが示された。またセルのガス導入口の大きさを調整するとより低い電解電圧で限界電流を得ることが出来た。 2.安定化ジルコニアを用いた酸素ガスセンサーの開発: 一般の酸素ガスセンサーは電極にPtを用いているが高温で長時間使用するとPt粒子が焼結し三相界面が減少するという問題を有している。そこでPtとジルコニアの混合物を電極とし長期安定性の確保を試みた。試料は電解質(4YSZ)上にPt,4YSZの順序でスパッタリングする事により得た。生成膜の安定性についてPt単独電極と複合電極とを比較すると単独電極は400時間以上の焼成により電極特性が著しく低下するのに対しPt-4YSZ複合電極は全く特性変化が観察されなかった。これは先に述べたPt粒子の焼結による三相界面の減少が後者では抑制された為であることが電子顕微鏡観察からも確認された。 3.リチウムイオン導電性固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池の開発:本実験で用いた固体電解質Li_3PO_4-Li_2S-SiS_2は25℃において10^<-4>オーダーの導電率であった。正極にTiS_2,V_2O_5,LiCoO_2などの材料、負極にリチウムを組み合わせてコイン型セルを形成しその電極特性を測定した結果、電極特性は正極合剤の作製方法に大きく依存することが明らかになった。即ち正極活物質単独で電極とした場合はほとんど充放電が不可能であるが導電材及び電解質粉末を混合してやることにより飛躍的に充放電容量が大きくなることがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Atake: "Heat capacity anomaly in the high ionic conductor Rb_4Cu_<16>I_7Cl_<13>" Solid State Ionics. 53-56. 1260-1263 (1992)
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[Publications] R.Kanno: "Neutron diffraction study of high ionic conductor Rb_4Cu_<16>I_<7十x>Cl_<13-x> at 50-300K:Correlation with ionic conductivity" Journal of Solid State Chemistry. 102. 79-92 (1993)
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[Publications] O.Yamamoto: "Solid copper ion conductors" NATO advanced research workshop Fast ion transportin solid. (1993)
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[Publications] O.Yamamoto: "Platinum-stabilized zirconia composite solid oxide oxygen gas sensor" Sensors and Actuators B. (1993)