1992 Fiscal Year Annual Research Report
全芳和族ポリイミドによる分子繊維・分子電線のための準微視的方法の開発
Project/Area Number |
04650816
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
古知 政勝 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (90013705)
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Keywords | ポリアミド酸繊維 / 完全棒状ポリイミド / 極細繊維化技術 |
Research Abstract |
1 ポリアミド酸(PAA)繊維紡糸装置 PPA繊維の新しい紡糸技術を開発するために、特に次の4点を重視した。 (1)主要部は、ジメチルアセトアミド溶媒に耐性のあるステンレス製とする。 (2)PAA溶液の温度を自動制御する。 (3)押し出し荷重を広範囲に選択するために、エアシリンダーを採用する。 (4)紡糸の最適条件を見いだすために、紡糸口金の口径は、可変にする。 上記の条件を満たす紡糸装置が完成して、現在ポリカーボネート繊維でテストしている。 この装置では、繊維は直接凝固液中に落下するが、現在、巻き取り方式も検討している。それにともない、押し出し直後の繊維の冷却温度の影響なども検討したい。 技術的な問題としては、紡糸口金の口径の加工精度の向上がある。現在の口径は500μmであり、通常の工作技術では300μmが限度である。我々は、これを、汎用高分子の極細繊維化技術が到達している50μmのレベルまで向上させたい。 2 PAAフィルムの膨潤延伸条件に関する新知見 PAAのフィルム試料において、膨潤延伸用の混合溶媒の種類と温度の最適条件を探索した。PAA(PMDA/PDA)では、55℃のDMAc/エチレングリコール(3/7または 2/8)の混合溶媒を用いて、350%の最大延伸率が実現された。また、凝固液には、 イソプロパノールが適しているでことを見いだした。これらの事実は、完全棒状ポリイミドPI(PMDA/PDA)の紡糸に対する重要な新知見である。
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