1993 Fiscal Year Annual Research Report
周期コポリマーの合成とその物性に及ぼすシーケンスと繰返し構造の効果の研究
Project/Area Number |
04650826
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
横田 健二 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30024201)
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Keywords | 周期コポリマー / 統計コポリマー / 繰返し単位 / シーケンス / ガラス転移点 / 会合 / 結晶化度 |
Research Abstract |
繰返し単位としてエチレンとアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、またはメタクリロニトリルを含む規則的なシーケンスであり、かつ1:1及び2:1の組成を持つそれぞれ2種の周期コポリマーを交互共重合と高分子反応によって合成した。これと並行して、シーケンスが不規則的であり広い範囲の組成を持つ、相当する統計コポリマーをも合成した。そしてこれらコポリマーのガラス転移点を測定し、コポリマーのシーケンスが規則的である場合と不規則的である場合を比較した。その結果、このエチレンコポリマーではシーケンスの規則性はガラス転移点に現れなかった。また同じ手法によってエチレンとビニルアルコールまたは酢酸ビニルのコポリマーについても研究した。次にエチレン単位が0個、1個または2個についでメタクリル酸単位1個が規則正しく連結した酸型(コ)ポリマーを合成し、この酸型ポリマーと塩基型ポリマーである(ポリ-4-ビニルピリジン)の溶液の混合における会合を研究した。会合は高分子効果を伴い水素結合によって生ずることが分かった。特に均一溶液内の会合の平衡定数はカルボキシル基がもっとも離れた酸型ポリマーの場合に他のポリマーよりも2桁小さく、シーケンスの影響が現れた。エチレンエチレンメタクリル酸メチル周期コポリマーは相当する統計コポリマーと異なって部分結晶性であるが、フィルム試料の熱処理と延伸によってその結晶化度を0乃至60%の範囲に制御することができた。そしてその結晶化度と力学的特性の関係を引っ張り試験によって比較した。
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[Publications] 横田健二 他3名: "Synthesis of Sequence-Ordered Copolymers.3.Glass Transition Temperatures of Sequence-Ordered and -Unordered Copolymers" Macromolecules. 25. 5821-5827 (1992)
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[Publications] 横田健二 他3名: "Synthesis of Sequence-Ordered Copolymers.4.Glass Transition Temperatures of Sequence-Ordered and -Unordered Ethylene-Vinyl Alcohol and Ethylene-Vinyl acetate Copolymers" Macromolecules. 27. 1051-1056 (1994)