1993 Fiscal Year Annual Research Report
加水分解酵素と刺激応答性高分子のハイブリッドの開発とバイオマス燃料生産の高効率化
Project/Area Number |
04650869
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
谷口 正之 新潟大学, 工学部, 助教授 (00163634)
|
Keywords | 加水分解酵素 / 固定化酵素 / バイオマス / デンプン / セルロース |
Research Abstract |
刺激応答性高分子と加水分解酵素のハイブリッドの開発とバイオマス燃料生産の高効率化に関する研究において、平成5年度に得られた成果は以下の4点にまとめられる。 1.温度応答性可溶・不溶可逆高分子の調製 N-isopropylacrylamide(NIPAM)とmethacrylic acid(MMA)からなる温度応答性高分子の最適な調製条件(モノマーの重量比1対4、反応温度:65℃、重合時間:1時間)を決定した。 2.温度応答性可溶・不溶可逆酵素の調製 グリコアミラーゼを温度応答性高分子(NIPAM-MMA共重合体)に固定化する最適な条件(pH:6、反応温度:25℃、固定化時間:3時間)を決定した。特に、反応pHが酵素の結合率、活性回収率に大きく影響を及ぼすことが判明した。 3.刺激応答性可溶・不溶可逆加水分解酵素の繰り返し利用 pH応答型および温度応答型の加水分解酵素を繰り返しまたは循環しながら利用するために、新規に沈降分離型バイオリアクターを作成した。このリアクターを用いることによって、糖またはエタノールの生産性は回分式の反応に比べて高くなった。 4.可溶・不溶可逆加水分解酵素の組み合わせによる稲わらの繰り返し加水分解 pH応答型のセルラーゼとキシラナーゼを繰り返し用いて脱リグニンした稲わらを繰り返し加水分解できた。得らられた糖液にはグルコースばかりでなくキシロースも含まれており、ヘミセルロースも効率よく加水分解できることが明かとなった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Kazuhiro Hoshino: "Hydrolysis of Starchy Materials by Repeated Use of an Amylase Immobilized on a Novel Thermo-Responsive Polymer." Journal of Fermentation and Bioengineering. 77(発表予定). (1994)
-
[Publications] Kazuhiro Hoshino: "Production of Ethanol from Reclaimed Paper Using a Combination of Reversibly Soluble-Autoprecipitating Cellulase and Flocculating Yeast Cells." Journal of Chemical Engineering of Japan. 27(発表予定). (1994)