1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660001
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Research Institution | HOKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
前川 雅彦 北海道大学, 農学部, 助教授 (00142703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬飼 剛 北海道大学, 農学部, 助手 (90223239)
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Keywords | 花粉 / 配偶体遺伝子 / 受精 / 花粉管 / 受粉 |
Research Abstract |
平成5年度の研究で得られた知見は以下の様に要約される。 1.配偶体遺伝子ga-6の花粉管の伸長性 平成4年度の交雑実験においてT-65 ga-6花粉がT-65およびT-65 1g花粉より受精率が低いことが明らかになったことから、T-65,T-65 1gおよびT-65 ga-6の花粉の人工培地上での発芽試験を行った。その結果、花粉を人工培地に播いてから6分後での発芽率にはほとんど差がなかった。播いてから6分毎の花粉管の伸長量を調べたところ、播種して6分後ではT-65 ga-6が最も短かった。T-65およびT-65 1gでは12分後からの伸長は止まってしまい、24分後ではT-65 ga-6より短くなった。これは時間の経過と共に花粉管の先端が破裂する花粉の割合がT-65とT-65 1gで高くなるためと考えられた。結局、花粉管伸長に関する明瞭な差は認められなかったが、ga-6が花粉管伸長に関して何らかの作用は有しているものと推定される。 2.配偶体遺伝子ga-6の受精における温度の影響 ga-6花粉の受精における環境条件の影響を調べるために、T-65 ga-6/(T-65 ga-6/T-65)の受粉実験の結果、20℃で行った場合に較べて28℃では1gを有する個体の頻度が高くなった。ただし、出現頻度のばらつきが大きかった。また、同時に行ったT-65 ga-6/T-65 F2における無葉舌個体の出現頻度も20℃に較べて28℃で高くなっていて、受粉実験と同じ傾向を示していた。本実験では、受粉時の温度を制御した中で行ったが1g遺伝子のみの頻度は変化しなかったが、ga-6と同時に分離する場合には差が生じていた。このことはga-6遺伝子による受精競争が温度によって変化することを示唆していた。
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