1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660032
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
細木 高志 島根大学, 農学部, 教授 (90101245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 勝巳 島根大学, 農学部, 講師 (30176888)
稲葉 久仁雄 島根大学, 農学部, 教授 (30032585)
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Keywords | ボタン / シャクヤク / 色素 / 交雑 / フラボン / 分類 |
Research Abstract |
ボタンの色素については分析の結果,多くて6種類の色素が含まれていることがわかった.それぞれの色素組成はペオニジン,ペラルゴニジン,シアニジンの配糖体らしいことが,薄層クロマトグラフィーでわかったが,配糖体の構造決定には指標となる色素が必要であり,今後はこれらを入手し薄層クロマトグラフィーで,抽出色素と同一かどうかチェックする必要がある.シャクヤクの色素も調たがボタンに近い構造をしているものと推定できた.しかし,正確な同定は今後の課題である.またボタン・シャクヤクに含まれているフラボンやフラボノール組成については一部そのパターンがわかったが成分の同定には至らなかった.今後は色素成分を明らかにして品種分類を行いたい.またボタンとシャクヤクの交配も行ったが種子が得られず,完全な不和合性であることがわかった.今後は胚殊培養や,シャクヤクの原種との交雑を試みる必要がある. ボタンの萌芽時期については,5月1日ごろから5月6日頃に集中しており他の花卉に比べて開花時期の幅がせまかった.しかし一部のボタン(中国種)は4月下旬,アメリカ種は5月中旬に開花し,種類が異なると萌芽日が大きくずれることがわかった.これらの種を用いた場合の交雑には,花粉を貯蔵しておいて雌花の開花期に取り出して交雑できる可能性も伺えた.アメリカや中国のボタンは形態的に異なっており日本のボタンと交雑すれば興味ある花型が得られると思うが,これも不和合性が強い場合は困難であろう. 以上から色素の同定と品種間の違いや交雑法についてはさらに検討する必要がある.
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