1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660067
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
永塚 鎮男 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (00090994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 和子 駒沢大学, 文学部, 教授 (00101329)
富川 昭男 筑波大学, 応用生物化学系, 助手 (90015660)
東 照雄 筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (20094170)
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Keywords | 赤色系土壌 / 隆起サンゴ石灰岩 / 喜界島 / 土壌生成速度 / 土壌粘土鉱物 |
Research Abstract |
1.昨年度、喜界島の隆起サンゴ礁段丘上の土壌について、レンジナ様土→テラフスカ様土→テラロッサ様土→テラロッサ様土と赤黄色土との移行型といった発達系列が認められることを明らかにするとともに、南西諸島においてサンゴ石灰岩から赤黄色土が生成するためには12.5万年以上の時間が必要であることを示したが、本年度は引きつづきこれらの土壌の粘土鉱物組成を同定した。その結果、いずれもイライト、バーミキュライト、イライトとバーミキュライトの混層型、カオリナイトおよび少量のクロライトを含んでいるが、テラロッサ様土から赤黄色土への移行型ではカオリナイトが増加する傾向が認められたが、層間のアルミナ化は生じていず、赤黄色土化に至っていないことが粘土鉱物組成の面からも明らかとなった。 2.喜界島の礁原系列の停滞水グライ化テラフスカ様土と疑似グライ化テラフスカ様土の一般理化学性の分析を行い昨年度の礁縁系列の結果と比較した結果、数万年で土壌中の炭酸カルシウムが溶脱され、その後粘土の移動が生じるものと推定された。 3.12.5万年以上の生成年代の土壌が分布すると考えられる南大東島の調査は天候不順などの理由で延期されていたが、平成6年3月5日から3月11日にわたって南大東島の土壌調査と試料採取、ならびに喜界島の補完調査を実施した。これらの試料の分析は平成6年度に行う予定である。
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