1993 Fiscal Year Annual Research Report
メチロトローフのC_1化合物固定系を利用する安定同位体標識化合物の合成
Project/Area Number |
04660118
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Research Institution | Tottori Uniersity |
Principal Investigator |
喜多 恵子 鳥取大学, 工学部, 助教授 (70234226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 暢夫 京都大学, 農学部, 教授 (50026556)
簗瀬 英司 鳥取大学, 工学部, 助教授 (20158033)
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Keywords | ^<13>C-標識糖リン酸 / メタノール / ホルムアルデヒド / Methylomonas aminofaciens / C_1化合物固定系 / アルコールオキシダーゼ / カタラーゼ |
Research Abstract |
メチロトローフ細菌のC_1化合物固定経路であるリブロースモノリン酸経路では、ホルムアルデヒドとリブロース5-リン酸とのアルドール縮合を触媒するヘキシュロースリン酸シンターゼが関与する。この酵素反応で生成した糖リン酸は、さらに2段階の異性化反応をへて、グルコース6-リン酸へとなる。本年度の研究では、メタノールに生育した細菌、Methylomonas aminofaciens 77aから部分精製したヘキシュロースリン酸シンターゼとホスホヘキシュロイソメラーゼ、およびホウレン草のホスホリボイソメラーゼ、酵母のホスソグルコイソメラーゼからなる触媒系に^<13>Cホルムアルデヒドとリボース5-リン酸を加えた反応液を用い、部位特異的な^<13>Cラベル化を行うバイオリアクターを構築した。このリアクターでは、^<13>Cホルムアルデヒドを基質とした場合には、[1-^<13>C]グルコース6-リン酸を56.2g/lと[1-^<13>C]フルクトース6-リン酸を26.8g/l合成することに成功した。メタノールをC_1の供与体とした場合には、メタノールからホルムアルデヒドへの変換にはアルコールオキシダーゼが有効であり、酸素の供給方法としてカタラーゼと過酸化水素を添加する新しい方法を考案した。最適条件下では、165分間の反応で[1-^<13>C]グルコース6-リン酸を45.6g/lと[1-^<13>C]フルクトース6-リン酸を16.4g/l蓄積した。この^<13>Cメタノールからの^<13>C標識糖の合成反応は高転換率、高収率であり、実用化が可能である。 この反応で中心的な役割を果たすヘキシュロースリン酸シンターゼを精製してそのN末端および内部アミノ酸配列を決定し、PCR法で調整したプローブを用いて、M.aminmofaciens 77aの染色体DNAより当該酵素遺伝子のクローイングを行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Yanase: "Production of D-[1-^<13>C]fructose 6-phosphate by a formaldehyde fixing system in Methylomonas aminofaciens 77a" Biosci.Biotechnol.Biochem.56. 541-542 (1992)
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[Publications] H.Yanase: "Enzymatic preparation of[1-^<13>C]D-fructose-6-phosphate from[^<13>C]formaldehyde and D-ribose-5-phosphate using the formaldehyde-fixing system of Methylomonas aminofaciens 77a" Appl.Microbiol.Biotechnol.37. 301-304 (1992)
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[Publications] H.Yanase: "Preparation of[1-^<13>C]D-glucose 6-phosphate from[^<13>C]methanol and D-ribose 5-phosphate with Methylotrophic enzymes" Biosci.Biotech.Biochem.57. 308-312 (1993)