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1993 Fiscal Year Annual Research Report

失活酵素の加圧による再活性化の機構解明とその応用

Research Project

Project/Area Number 04660139
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

月向 邦彦  名古屋大学, 農学部, 助教授 (10023467)

Keywords失活酵素 / 再活性化 / 圧力効果
Research Abstract

昨年度は2種のオリゴマー酵素(カタラーゼとβ-ガラクトシダーゼ)が加圧により再活性化できることを示したが、本年度はそれ以外の種々の食品関連酵素の再活性化について検討した。
アルドラーゼ(分子量161000の四量体酵素)を種々の濃度で3000気圧30分の加圧で失活(残存活性45%)させ、500〜1500気圧で最大2時間の加圧を行ったが、残存活性はむしろ若干低下(35%)し、活性の回復は見られなかった。加圧失活したマレートデヒドロゲナーゼ(分子量70000の二量体酵素)についても同様に加圧による再活性化は見られなかった。単量体酵素であるリパーゼとペルオキシダーゼも熱失活状態から加圧により再活性化することが出来ず、後者ではむしろ変性により解離したヘムの再会合が圧力により阻害されることが示唆された。本研究の結果からは、単量体酵素はもとよりオリゴマー酵素でも必ずしも加圧により活性状態への構造のドリフトが起こらず、加圧による失活酵素の再活性化は限られた条件下での現象のように見えるが、今後さらに種々の条件下で再活性化の検討が必要であろう。当初の計画では酵素活性のみでなく、熱力学や速度論的解析を通して構造のドリフトの機構解明を行う予定であったが、解離会合平衡のドリフトが酵素濃度に依存すること、通常の物理化学的測定では活性測定より高い濃度が必要なことから、現時点ではまだその解析に成功していない。また、固定化酵素や実際の食品系で失活酵素の再活性化を検討する予定であったが、今後の課題として残っている。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 月向邦彦: "タンパク質の構造に及ぼす圧力の影響" 遺伝. 48. 21-25 (1994)

  • [Publications] 月向邦彦: "生物と食品の高圧科学(林力丸編)" さんえい出版 (分担), 14 (1993)

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Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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