1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660140
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
西川 司朗 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (50024592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏村 直樹 三重大学, 生物資源学部, 教授 (20026412)
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Keywords | 植物ホルモン / サイトカイニン / スチリルピリミジン / 分子設計 / 構造ー活性相関 |
Research Abstract |
サイトカイニンの植物ホルモン作用の理解に役立てるために、活性に必須な基本構造に関する仮説に基づいて、新規な炭素置換基サイトカイニンの合理的な分子設計による開発を行ない、強力な活性をもつ4-スチリルビリミジン誘導体と新たなサイトカイニンのリード化合物として4-スチリルピリジンを発見した。 1.合成 構造最適化のために2位、5位、6位およびβ位に電子的、立体的効果の異なる置換基をもつ様々な4-スチリルピリミジン誘導体を以下の方法で合成した。相当する4-ハロゲン置換ピリミジン誘導体を出発物質とし、パラジウム触媒によるカップリング反応により4-アルキニル体を得、これにハロゲン化水素、アルコール、メルカプタン等を付加させ、(Z)-および(E)-スチリル誘導体を合成した。また、これらの幾何異性体の合成には一定波長の光を照射し、立体選択的な光異性化を行なった。ここで確立した簡便かつ高収率な合成法を用いて、同様に幾つかの4-スチリルピリジン誘導体を合成した。 2.サイトカイニン活性 ヒモゲイトウ色素形成テストおよびタバコカルステストで生物活性を評価した結果、β位置換基としてエトキシ基、臭素が最も適当であり、一定のかさ高さの置換基の存在が活性発現に重要と考えられた。2位置換基には電子吸引性基は不適であり、電子供与性のアミノ基が最も適していた。電子吸引性基および電子供与性の5位置換基はいづれも活性を著しく減少させた。また、6位置換基は、2位置換基に比べて、活性を増加させなかった。最終的に(Z)-2-アミノ-β-エトキシ置換体がベンジルアデニンの約5倍の活性を示した。(Z)-4-(β-エトキシスチリルピリジンはベンジルアデニンより約10倍弱い活性を示した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Nishikawa et al.: "Structure-activity relation ships of 4-styry Cpyrimidine cytokinlns"
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[Publications] S.Nishikawa et al.: "Cytokinin activity of t-stryc derivatives of simple azaheterocycles"