1993 Fiscal Year Annual Research Report
Bacillus cereusの嘔吐毒検査法の確立とその産生機構の解明
Project/Area Number |
04660147
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宮本 敬久 九州大学, 農学部, 助手 (70190816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉元 誠 九州大学, 農学部, 助教授 (90182831)
波多野 昌二 九州大学, 農学部, 教授 (30038260)
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Keywords | Bacillus cereus / 嘔吐毒 / 空胞化因子 / Intestine 407 細胞 / HE_P-2細胞 / 毒性試験 |
Research Abstract |
1.B.cereus嘔吐毒産生機構を明らかにするため、合成培地での空胞化因子の産生を調べた。窒素源として硫安だけを含むAYPSで振盪培養してもB.cereusは増殖したが、空胞化因子の産生は低かった。これにグルコースを0.5%添加した場合には培養24時間目でも空胞化活性は64〜128と高くなった。しかし、グルコースの代わりにガラクトースやラクトースを加えても空胞化活性は24,28時間目ともに低かった。このグルコースの添加により空胞化因子の産生が増加した結果は、空胞化因子とグルコースあるいはグルコースの代謝産物との関連を示唆するものと考えられる。 2.0.5%グルコースを含むAYPS培地で、B.cereusの胞子形成と空胞化因子の産生に対する通気の影響を調べた。振盪培養し、十分な通気の下で培養すると培養4時間目から空胞化因子が検出され、8時間目には力価が64と最大になったが、静置培養では、空胞化因子は24時間目から検出され、48時間目には力価は32高くなった。胞子形成率は、振盪培養24時間目で38%、静置培養では、48時間目でも4%と低かった。このように胞子形成には十分な通気が必要であるが、空胞化因子の産生には必要ではないと考えられる。 3.空胞化因子の精製を試みた結果、空胞化因子の精製には、硫安沈澱、n-ブタノール抽出、ODSカートリッジによる処理、C_<18>カラムによる逆相クロマトグラフティーが効果的であった。完全には精製されていないが、本空胞化因子の本体は蛋白質であると考えられる。
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