1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660236
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 夏樹 東京大学, 農学部, 助教授 (30190044)
|
Keywords | DRC / シャドウプライス / 農業政策 / 社会的機会費用 |
Research Abstract |
「既存の産業に対するDRC指標は1である」というバグワッティー=スリニバサンの主張があるにもかかわらず、現在でも既存の産業に対するDRC指標が計測され続けている。農業政策をDRC指標を用いて評価するためには、まずこの点をクリアーにする必要があることから、本年度は主としてこのような理論的検討がなされ、成果の一部は『アジア経済』第34巻第1号に掲載された。概要は次の通りである。 セカンドベストのシャドウプライスを前提とすると、そのようなフレームワークの下では、新規の財を生産するプロジェクトではunder-utilizedされる本源的生産要素は存在しないが、既存の財を生産するプロジェクトでは、under-utilizedされる本源的生産要素は存在する。このようなunder-utilized fectorsをシャドウプライスで評価したものがバグワッティ等のDRCであり、これらを捨象したのが一般的に使用されているDRCである。言い換えれば、社会的機会費用の定義が異なっていたことが明らかとなった。 また、日本の産業連関表のデータをAPL言語に変換し、データベースを作成した。これに基づき、パイロットモデルを作成し、DRC指標の計測に着手した。同様に、韓国のデータの収集も一部行った。
|
Research Products
(1 results)