1992 Fiscal Year Annual Research Report
高有機質土の軟化・硬化ならびに混合特性の解明に関する研究
Project/Area Number |
04660246
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
矢橋 農吾 千葉大学, 園芸学部, 教授 (10015654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雨宮 悠 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (40012041)
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Keywords | 高有機質土 / 泥炭土 / 黒泥土 / 土の軟化・硬化 / 練返し / 混合特性 / 透水係数 / 水分特性 |
Research Abstract |
有機質土は土中の有機物含有量の多少によって泥炭土・黒泥土のような高有機質土と黒ボクを主体とする有機質火山灰土のような低有機質土に大別される。本研究の対象とした高有機質土である泥炭土は自然状態の不撹乱土では骨格の主要構成物である植物繊維がランダムではあるが安定した構造を形成しており、それに基づいた三相構造、透水係数、水分特性並びに他の物理性・力学性を示している。しかし、乾燥・収縮や載荷・圧縮及び練返し等の外的インパクトを受けるとこれらの物理性・力学性は大きく変化することから、泥炭地盤を基礎とする各種工法は多くの困難な問題を伴う。本研究では泥炭土と黒泥土を対象に、これら諸特性に少なからず関与する練返しによる軟化・硬化並びに砂を異種物とする混合特性について検討した。得られた結果は以下のとおりである。 (1)強熱減量からみたデータのバラツキは泥炭土の平均値はx^^-=83.0%、サンプル標準偏差はSx=7.20となり、黒泥土はx^^-=18.0%、Sx=1.18となっていることから、泥炭土は黒泥土に比ベて有機物含有量は極めて大きく、また、不均一性が高い。 (2)泥炭土を練り返すことにより、物理的な意味での分解度が高くなり透水係数は減少する。また、泥炭土の練返し度を大きくすることによって液性限界は小さくなるが、その変化率は大きくない。 (3)練返し泥炭土に砂を混入した場合、混合比の増加に伴って強熱減量は双曲線的に減少する。一方、透水係数は混合比が1:10までは大きな変化がないものの、1:13を越えると急に増大する。また、粗間隙率は砂の混合率の増加に伴って増えている。 (4)黒泥土は乾燥密度が大きくなるに伴って一軸圧縮強度も増大する。また、砂の混合率が増えると乾燥密度は大きくなるが、一軸圧縮試験における破壊時のヒズミは減少する。
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