1992 Fiscal Year Annual Research Report
山間急傾斜地水田の畦畔法面における除草作業の実態と安全な作業のための区画配置
Project/Area Number |
04660251
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
木村 和弘 信州大学, 農学部, 教授 (40021092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千野 敦義 信州大学, 農学部, 助教授 (10021073)
有馬 博 信州大学, 農学部, 教授 (40021068)
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Keywords | 急傾斜地水田 / 畦畔 / 除草 / 安全性 / 圃場整備 / 身体的負担 |
Research Abstract |
1.急傾斜地水田でのアンケートや聞き取り調査によって農家の除草作業の特徴を明確にした。 (1)現在の除草作業では労働を軽減させることが先行し,安全性に対する配慮が欠けていること。 (2)除草労働を軽減するための工夫は,農家個別に行われ集団的対応となっていないこと。農家の労働軽減策は,除草回数を減少し,切れ味の良い刈刃を使用する傾向にあり,危険を増大させている。 (3)畦畔法面の除草方法は,畦畔天端で水平刈り、法面での刈下げ,法先部での刈上げの3種の方式が採られていること。 2.高さや形状の異なる畦畔法面での除草作業の身体的負担の検討の結果,以下のことが明らかになった。 (1)畦畔法面の法先部での刈上げ方式は,作業自体の労働強度が大きく,作業場所の足場の悪さも影響し,安全確保を阻害していること。 (2)刈刃を変えることにより身体的負担は軽減できるが,どの方法でも法先部の負担増は排除できないこと。 3.除草作業の労力を軽減し,効率性と安全性を高める畦畔法面の形状として,以下の結果を得た。 (1)除草作業のためには,法面への小段の設置が必要で,設置場所として,(1)刈上げ方式をとる法先部での除草方式の改善と足場の確保のための小段,(2)刈下げ方式を行う法面中段の足場の確保のための小段が必要で,特に(1)が重要である。 (2)小段の設置に当たって減歩を伴わない形状を提案した。
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Research Products
(2 results)