1992 Fiscal Year Annual Research Report
養殖水域の汚染底質による貧酸素水塊の発生・拡散機構の研究
Project/Area Number |
04660256
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
戒能 治 愛媛大学, 農学部, 講師 (30112254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉武 美孝 愛媛大学, 農学部, 助教授 (20033326)
大橋 行三 愛媛大学, 農学部, 教授 (10036296)
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Keywords | 底質 / 有機物汚染 / 酸素消費量 / 酸化還元電位 / 溶存酸素濃度 / 水質 / 海水の貧酸素化 / 魚類養殖 |
Research Abstract |
1.流速観測,潮位観測 自記潮位計の設置を7月に終え、継続して記録を取っている。また、秋期(9月)から冬季には船上から養殖水域および湾の入口で流速の鉛直分布や底層流速を測定した。流速に関しては大きい水深や波浪などのため、精度にやや問題を残している。 2.底質および水質の観測 前項と同時あるいは独立して船上から水質の測定を行っている。この底質,水質の測定結果と前項の流速測定結果とから、秋期から冬季にかけての湾奥部の底質のEhの上昇(酸化)は、湾口からの海水交換によるものは小さく、大気から供給された溶存酸素が冷却によって下層にもたらされる結果であるという結論が得られた。 3.底質の酸素消費量試験,温度との関係 養殖水域の底質を採取し、室内試験を行って、底質のEhと底質の酸素消費量の関係を求め、また、底質の酸素消費量と反応温度との関係,および底質が溶存酸素遮断状態において到達する最低値と環境温度との関係を試験によって求めた。この結果から、DO遮断状態に置ける底質の酸素消費量が温度履歴および反応温度から求められるようになった。 「今後の展開」次年度は、温度成層形成期の水質,底質,流速などの測定、および大潮および小潮時の底層流速の特性,底質の酸化率の決定などを行う必要がある。
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