1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660262
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高井 宗宏 北海道大学, 農学部, 助教授 (20001456)
|
Keywords | 制御モニター / 農用トラクター作業 / 農作業機制御 / 人工知能制御 |
Research Abstract |
1.目的 本研究は,先に開発した超音波ドップラーレーダー速度計を用いた「農用トラクタ作業モニター」(これについては昭和63年度科学研究費(一般研究C)研究成果報告書「トラクタ農作業の最適制御のための制御技術の確立」=課題番号62560241を参照)を発展させ,前者が単に情報提供機能に限定されたモニターであったものを,畑作作業機の自動化手法を総合化(汎用化)し,設定された目標値になるよう作業機を制御(制御モニター)する「汎用制御モニター」として完成することを目的としている。 2.成果 平成4年度は,トラクタ作業機の人工知能制御法として「倣人制御手法」を見出し,基礎実験によってブームスプレーヤ散布量を均一化する制御に有効であることを実証し,1993年4月の農業機械学会年次大会(引前大学)で講演した。平成5年度は,まず前年の研究を継続してブームスプレーヤの圃場作業での実用性を確認した。次いで本研究で追及した人工知能の倣人制御手法は,制御目標との偏差と経過のみに注目しているため,多くのトラクタ用の作業機の制御にも共通して使えるとの前提に立ち,主要なトラクタ作業機の実測物理量と制御目標の入力・標価などの評準化と統一化手法を考案した。その上で統一化手法に沿って目標値,推定最大偏差,制御量などが入力できる機構を付加したハードウェアを設計し,最新のH8型ワンチップマイコンを主体にした試作装置によって機能の確認を行った。さらにこれのプログラムには,従来計測できなかった作業速度などを核々表示する情報モニターの機能によって作業精度を高めさせ,かつ,作業機に共通する制御物理量を採用して,汎用制御ソフトウェアを作成した。これによって「汎用制御モニター」の大綱が完成し、トラクタ作業の高精度化に貢献できる基礎機構が開発できた。
|