1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660268
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
瀧川 博 大阪府立大学, 農学部, 助手 (30081566)
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Keywords | 画像処理 / 水稲群落 / 肥培管理 / 葉色カラースケール / RGB輝度信号 / 自然光 / ニューラルネットワーク / 非線形重回帰 |
Research Abstract |
標準水稲用葉色カラースケールの群落法に注目し、リモートセンシングによって葉色カラースケール値(以下CS値と略)をオンライン実時間計測できる専用の計測器の開発を目標にし、将来は1株ごとにきめの細かい自動側條施肥機械や自動肥培管理システムにそれを組み込めるようなものが望ましい。そこで必然的に要求される計測器の機能として、(1)実際の水田で1〜3m前方の1株程度の群落を測定対象にする(2)CS値1〜7の範囲で0.5刻みで測定できる(3)人間では判定できない斜光や逆光でも測定できる(4)稲の各生育段階を通じて測定できる、などである。さらに実用面では、窒素施肥量や時期を品種や環境条件に応じて学習できる機能も将来的には必要となろう。このような機能を計測器に持たせるには、マイクロコンピュータを組み込んだインテリジェントな水稲群落専用の葉色計測器でしか実現できないと考えられる。 そこで、本年度はまず上記の(1)〜(4)の条件を満足して水稲群落のCS値をCCDカメラのRGB輝度信号から推定する場合を想定し、計測器に組み込むべき計算式の求め方について検討した。計算式に入力する変数は3m前方の1株程度の群落のRGB輝度値であるが、これだけでは自然光下で葉色を同定できないので、特別な基準色板のRGB輝度信号を計測器側で群落と同時計測する必要があり、自然光の質と量をよく反映するような基準色板を試作して供試した。またRGB信号から群落のCS値を推定する計算式としてニューロと非線形重回帰式が考えられるが、教師データまたは従属変数として人間が順光条件で判定した群落のCS値を用いた。本年度は主として重回帰による計算式で検討した結果、90°に設定した上下左右の4枚の基準色板と群落のRGB平均輝度値の合計15個の入力説明変数で、不完全3次式(偏回帰係数は83個)で(1)〜(4)の条件下でほぼ実用的な推定が可能であることが判明した。
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Research Products
(1 results)