1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660275
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
仁科 弘重 愛媛大学, 農学部, 助教授 (70134509)
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Keywords | 温室 / システム同定 / 環境解析・制御 / 放射量 / 内気温 / 換気 |
Research Abstract |
温室内環境の制御を行うためには、温室にどのような入力(例えば日射量、暖房水温など)が与えられれば、その出力として、温室内環境がどのように変化するかということが明らかになっていなければならない。本研究では、システム同定によって温室内環境の解析と制御を行った。 実験は、愛媛大学農学部構内に単棟南北棟のビニールハウス(床面積58m^2、外表面積19.0m^2、容積137m^3)を建設して行った。温室の南側妻面には換気扇(中心の高さ1.8m)、北側妻面には吸気口を取り付けた(換気量56m^3・min^<-1>)。 本年度の研究実績を以下に示す。 1)入力を放射量(ハウス外、下向き)、出力を地表面から高さ1.5mの気温としてシステムでは、実測値と計算値は良い一致を示し、システム同定の手法は有効であった。ステップ応答から、放射量が1kW・m^<-2>大きくなると、地表面から高さ1.5mの気温は60分後に約30℃上昇することがわかった。 2)入力を地表面から高さ0.5mの気温、出力を地表面から高さ1.5mの気温としたシステムでは、応答は非常に速く、0.5mの気温が1℃上昇すると、1.5mの気温は1分後には0.9℃上昇する。 3)換気扇を運転した場合の温室内気温は、放射量と換気扇のON/OFFによって決定される。放射量・喚起扇-内気扇のシステムでは、換気扇をONにすると、15分後に約9℃内気温(地表面から高さ1.5m)が低下することがわかった。また、放射量、換気扇それぞれの出力を加えた内気温の計算値は、実測値と良い一致を示した。これらのことから、放射量が変動しても、換気扇のON/OFFによって、より精度の高い内気温の制御が可能であることが明らかになった。
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