1993 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外分光法による乳質評価の有効性とその利用法について
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04660279
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
新出 陽三 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (70003085)
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Keywords | 近赤外分光 / 乳質 / 乳房炎診断 |
Research Abstract |
牛乳は多種の物質が可溶態あるいは不溶態として水に混在している複雑なコロイド溶液である。この溶液は牛の生理状態によって微妙に変化する。この変化から牛個々のその日の健康状態(栄養・生理・疾病)を知ることができれば、農家にとって有用である。 前年度において近赤外分光が個体乳であれば、乳成分率の測定や乳房炎診断に有効であることを明らかにした。今年度は主として分房乳を用い、乳成分率の推定と乳房炎診断を行った近赤外分光には、吸光度を用い、680nm〜1235nmの波長で測定し、各牛乳試料当り700データを読み取りコンピュータに収納した。吸光度カーブは2次微分した。乳成分率の推定高い重相関係数(R)と小さい標準誤差(SE)、乳房炎診断には同一牛の4つの分乳の吸光度の差を指標として解析を試みた。 個体乳の乳成分率のR値は、乳脂肪率0.99、乳蛋白質率0.98〜0.99、乳糖率0.95〜0.99、SFN率0.95〜0.99であった。乳房炎診断には1〜4の波長を使用し、分房間差から質出したF値を用いれば、体細胞数50万/m1以上の乳房炎分房を検出することができた。
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[Publications] Isenkova,R.N,K.I.Iordanov & Y.Shinde: "Near-Intrared Spectroscopy for evaluating milk quality(Prospect for automatic milking)" Pudoc Sc.Publ.Wageningen,Netherlands, 6 (1992)