1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660306
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
泉本 勝利 岡山大学, 農学部, 教授 (70003142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 啓 岡山大学, 農学部, 教授 (90032987)
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Keywords | 食肉の色調 / 色調特性 / CIEXYZ特性 / CIELAB色調 / ミオグロビン / A・I処理 |
Research Abstract |
【〓スペクトル特性】食肉は筋肉素地にミオグロビンを主とするヘム色素が混在しているモデルと考えられる。筋肉中のミオグロビン誘導形態を特定の酸素型、還元型、メト型に調製し、これを畜肉色調の基準とした。各ミオグロビン誘導形態の〓525を色素含量指数(PCU)として〓スペクトル特性を明らかにした。 【筋肉素地のスペクトル特性解析】無色素の筋肉と仮想される素地は非実在のため、未解明であった。しかし、素地の反射率スペクトルは反射分光法の基線となる極めて重要な特性である。そこで、素地に近似する標白試料について粉体の光学的特性関数を検討したところ、素地の特徴を示す関数を得、短波長ほど低くなる特性曲線を得るこができた。食肉の反射率スペクトルの基線は従来不明なため一定(Kryzwickiら)とみなしていたのが疑問であったことが解決した。 【色調現象の特性化】色調は反射率スペクトルからCIEXYZ値を算出し数値化された。各 X,Y,Z値の逆数は相互に直線関係が認められ、CIEXYZ特性を得た。CIEXYZ特性関数はミオグロビン誘導形態で係数のみ異なる同じ関数で示された。CIEXYZ特性から感覚と対応するCIELAB色調特性が導かれ、ミオグロビン誘導形態特有の放物線状の特性が見出された。 【色調特性の視覚化とA・I処理】〓スペクトルについて解析し、ミオグロビン誘導形態と色調特性との対応関係をコンピュータでグラフィック表示し、瞬時かつ総合的に視覚化した。表示は〓スペクトル、ミオグロビン誘導形態、食肉の色調の明度、彩度ならびに食肉の色調特性に関する典型性・異状性などである。色調現象はパラメータが多いので、その解釈において人の判断では限界があり、この過程で得られた解析関数をAI処理のパラメータとして展開し、その特徴をコンピュータ処理による文章化などで抽象化する。
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