1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670043
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西山 明徳 東北大学, 医学部, 教授 (90004556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 曠 東北大学, 医療短期大学部, 助教授 (50004601)
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Keywords | 涙腺腺房細胞 / 蛋白(ペルオキシダーゼ)分泌 / パッチクランプ / 細胞膜微小容量 / 開口放出 / イノシトール3燐酸 / カルシウムイオン / Cキナーゼ |
Research Abstract |
この研究の目的はコラゲネース処理により単離したラットまたはマウス涙腺細胞の蛋白(ペルオキシダーゼ)分泌の制御機構を細胞膜の電気的容量の変化(開口放出により膜面積の増大、それによる膜容量の増大)を測定することにより解明することである。 平成4年度は下記の様な基礎的研究を行った。 1 単離涙腺腺房細胞の作成とペルオキシダーゼ分泌(林 曠) Herzogら(1976)の単離法の変法により90%以上の単離細胞をえた。分泌したペルオキシダーゼ量はFriedmanらのguaiacol変法(1981)により測定し、ムスカリン受容体を刺激するカルバミルコリン(10^<-4>M)投与により5倍以上分泌をもたらすことを確認した。 2 膜容量の計測システム(西山明徳) 現有するパッチクランプアンプ(List社、EPC-7)およびパーソナルコンピューター(NEC社、PC9801)とこの研究費で購入したロックインアンプ(NF社、5610B)を組み合わせ、膜容量、膜コンダクタンスおよび電極抵抗に関連するアクセスコンダクタンスを独立して求めるシステムを完成した。IKHz、1mV(実効振幅)のサイン波を印加電圧とし、0度および90°ロックインアンプ出力および10mV台形波印加電圧に対する電流応答から計算により各パラメーターを求めた。膜モデルを用いて測定限界を求め、さらに肥満細胞に応用し、GTP-γs刺激によって著名な膜容量の上昇をもたらすことを確認した。 平成5年度の研究 平成4年度の研究を発展させ、アセチルコリン、ノルアドレナリンGTP-γs、IP_3、TPA、Ca^<2+>、H-7刺激時の膜容量変化を測定し、イノシトール3燐酸ーカルシウムイオンとジアシールグリセロールーCキナーゼ系の蛋白分泌制御機構を解明する。
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Research Products
(1 results)