1992 Fiscal Year Annual Research Report
HgCdTe赤外線検出器による高速熱分解能熱産生測定
Project/Area Number |
04670053
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
小林 孝和 帝京大学, 医学部, 講師 (00112756)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 一成 帝京大学, 医学部, 医師
|
Keywords | 熱産生測定 / HgCdTe赤外線検出器 / 等尺性収縮 / カエル骨格筋 / 局所的熱産生 / ヒートレート / 1次元走査 / 光チョッパ |
Research Abstract |
筋収縮のエネルギー変換過程を調べる研究では、筋収縮中の熱産生は接触型のサーモパイルを用いて測定されてきた。本研究は非接触型の赤外線半導体センサの利点を生かした新しい筋熱産生測定装置を製作し、骨格筋収縮中の熱産生を高速に測定し新しい知見を得るものである。 1.HgCdTe赤外線半導体検出器をベースにした測定装置の製作から始めた。微小熱産生にたいする赤外線放射エネルギーの関係を理論計算したことろほぼに比例関係あることがわかったので、通常の高速高感度増幅器を製作した。温度校正器として数10μmの厚さのアルミニュウム板の中にマンガニン線を挿入し表面を黒体加工したものを製作し、Joul熱から計算される温度増加と増幅器の出力関係を校正した。 2.筋収縮時の熱産生を正しく測定するため、周囲の温度や反射光の変動の影響を除外する必要がある。このため筋肉を固定するholderと赤外線検出器は黒体加工した金属暗箱の中に入れた。赤外線検出器の前面にはNaClレンズをおき筋肉からの赤外放射光の集光効率をあげた。また収縮時におこる動きのartifactを抑えた。 3.標本は小型のウシガエルを用い、等尺性収縮時の局所的熱産生を直接spot状に測定することから始めた。熱産出力のデジタルシロスコープに記録した後、コンピューターに転送した。収縮時の局所的熱産生の時間経過、heat rateおよび部位による差などについて詳細なデータは現在解析中である。 4.次の段階として標本と赤外線検出器の間に走査機構を組み込み、筋肉の長軸方向に沿って1次元的に走査を行うことにより、筋弛緩時の熱分布が収縮時にはどのような熱産生分布へと変化するのかを調べる準備を現在進めているところである。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] H.Sugi,T.Kobayashi,T.Gross,K.Noguchi T.Karr and W.Harrington: "Contraction characteristics and ATPase activity of skeletal muscle fibers in the presence of antibody to myosin subfragment2" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 89. 6134-6137 (1992)
-
[Publications] T.Kobayashi,T.Daimon,A.Goto,D.Kondo and H.Sugi: "Histochemival studies on the mode of innervation in swimbladder muscle of a sound-producing teleost fish" Teikyo Med.J.15. 53-57 (1992)
-
[Publications] T.Kobayashi,D.Kondo,K.Kikuchi and H.Sugi: "Effect of tonicity of external solutions on contractile tension,action potential and muscle fiber volume in rat cardiac muscle" Teikyo Med.J.15. 97-102 (1992)
-
[Publications] T.Kobayashi and H.Sugi: "Measurement of local heat production during isometric tetanus in frog skeletal mucle with infrared detector" Nature,Lond.