1992 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜タンパク質,シスチン・グルタミン酸交換輸送担体の構造・機能解析
Project/Area Number |
04670136
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石井 哲郎 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (20111370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂内 四郎 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70019579)
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Keywords | シスチン / グルタミン酸 / アミノ酸輸送 / cDNA / マクロファージ |
Research Abstract |
1.卵母細胞での機能発現アッセイの改良 cDNAよりin vitroで合成したcRNAが卵母細胞に対して毒であり、機能アッセイの障害になっていた。そこで、合成したcRNAをRNaidを用いて精製することにより毒性を除去することに成功した。 2.ストレス誘導クローンの選別 前年度に作成したcDNAライブラリー(λZAPII)は、(1)総mRNAを庶糖密度匂配で分画し、活性発現の見られる1.5〜3kbのRNA画分を利用して、さらに、(2)方向性を持ってcDNAが入っている。このcDNAライブラリーを利用して、+/-法を用いて、ジエチルマレイン酸刺激で誘導されるクローンを約200選別した。それらのなかには、ストレス誘導タンパク質とて知られているヘムオキシゲナーゼをコードするクローン(約1.6kb)が多数含まれていた。このことは、選別方法がうまくいっていることを示している。相互ハイブリにより他に少なくとも4種類のクローンが多数重複していることがわかった。それらについてDNA配列の解析を行っている。約200クローンのファージDNAから作成したcRNAを卵母細胞へ注入したところ、わずかにシスチンの取り込み活性が発現したが再現性がなく、シスチンキャリアーのcDNAは残念ながら含まれていないと思われた。そこで、再度クローンを選別する作業を実行中である。 3.新しい23kDaストレス誘導タンパク質のクローニング ジエチルマレイン酸で誘導がかかるcDNAのなかで最もクローンの多かったのが23kDaのタンパク質をコードするクローンであった。本タンパク質は、サルモネラ菌でH_2O_2で誘導されるアルキルハイドロパーオキサイドレダクテースのC22成分のアミノ酸配列と高いホモロジーを持っていることが明らかになった。
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[Publications] H.Sato: "Induction of a 23-kDa stress protein by oxidative and sulfhydryl-reactive agents in mouse peritoneal macrophages" Biochim.Biophys.Acta. (1993)
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[Publications] H.Saito: "Expression of human intestinal dipetide transporter in Xenopus laevis oocytes" Biochem.Pharmacol.45. 776-779 (1993)
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[Publications] T.Ishii: "Induction of cystine transport activity by stress" Ann.NY Acad.Sci.663. 497-498 (1992)
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[Publications] K.Miura: "Cystine uptake and glutathione level in endothelial cells exposed to oxidative stress" AM.J.Physiol. 262. C50-C58 (1992)