1993 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜タンパク質,シスチン・グルタミン酸交換輸送担体の構造・機能解析
Project/Area Number |
04670136
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石井 哲郎 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (20111370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂内 四郎 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70019579)
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Keywords | シスチン / ストレスタンパク質 / アミノ酸輸送 / cDNA / マクロファージ |
Research Abstract |
まず、マクロファージcDNAライブラリーの約20000ファージプラークよりストレス剤で誘導されるクローンを、(+/-法)により126個選別した。これらの誘導クローンを相互ハイブリで分類し、塩基配列の一部を解析した。その結果、ヘムオキシゲナーゼ、CD36、MSP23に加えて新たに、IL1リセプターアンタゴニスト前駆体、IFN-γ誘導タンパク204をコードするクローンが得られた。後2種のクローンについては、単に「培養刺激」によって誘導されるものと予想された。さらに、ストレス刺激剤で誘導されるものとして、メタロエラスターゼと、未知のタンパクをコードするA170クローン群が得られた。クローンA170については、cDNAの全塩基配列を決定したところ、39kDaのタンパクをコードしていると予想されたが卵母細胞でシスチン輸送活性の発現は、見られなかった。 そこでさらに、シスチンキャリアーのクローンを検索するために、上記主要5種以外のクローンを約700選別した。この700クローンをまとめて活性発現のアッセイを行ったが、卵母細胞にシスチン輸送活性の発現は見られなかった。 以上のごとく、本プロジェクト期間内には当初目標としていたcDNAクローンの単離には至らなかった。しかしながら、本プロジェクトの研究過程で新しいストレスタンパク質ファミリーの一員であるMSP23のクローニングに成功したことと、CD36とメタロエラスターゼがストレス剤によって誘導されることを明らかにした。さらに、クローンA170等、未知の数種類のストレス誘導クローンが得られた。
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[Publications] Ishii.T: "Cloning and characterization of a 23kDa stress-induced mouse peritoneal macrophage protein." J.Biol.Chem.268. 18633-18636 (1993)
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[Publications] Saito,H.: "Expression of human intestinal dipeptide transporter in Xenopus laevis oocytes." Biochem.Pharmacol.45. 776-779 (1993)
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[Publications] Sato,H.: "Induction of a 23-kDa stress protein by oxidative and sulfhydryl-reactive agents in mouse peritoneal macrophages." Biochim.Biophys.Acta. 1148. 127-132 (1993)