1993 Fiscal Year Annual Research Report
悪性腫瘍患者における白血球増多症と高カルシウム血症の合併機序に関する研究
Project/Area Number |
04670188
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中村 雅登 東海大学, 医学部, 講師 (00164335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 義人 東海大学, 医学部, 助教授 (30072408)
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Keywords | 顆粒球系コロニー刺激因子 / 副甲状腺ホルモン関連蛋白 / 白血球増多症 / 高カルシウム血症 / 腫瘍Xenograft |
Research Abstract |
癌患者の一部にみられる末消血白血球増多症や悪性高カルシウム血症(Humoral Hypercalcemia of Mlaignancy,HHM)は各々独立した腫瘍随伴症候であるにもかかわらず、臨床的にしばしば合併して起こる。また、両腫瘍随伴症候ともより悪性度の高い腫瘍で多く認められる。本研究では、これらの腫瘍随伴症候群の合併をG-CSFとPTHrP遺伝子の発現レベルから説明できるか分子病理学的に解析した。その結果、我々は担癌宿主において白血球増多症、高カルシウム血症を合併発現するヒト肺癌および甲状腺癌Xenograft株6株を同定した。これらのXenograft株についてG-CSF遺伝子およびPTHrP遺伝子の発現を解析し、両遺伝子の合併発現が6株のXenograft全てにおいて認められ、白血球増多症、高カルシウム血症の合併発現が密接に関連していることが明らかになった。また、HHMを惹起するPTHrP遺伝子の発現は多様な形で起こっていたが、この現象の生物学的な意味は明らかではない。PTHrPmRNAの多様性と腫瘍組織型(分化度、原発臓器、異型度)との関連は認められず、今後の研究課題である。G-CSFとPTHrPの産生を合併する腫瘍株は肺癌株3株、甲状腺癌株3株であるが、これらではいずれも3種類のPTHrPmRNAの発現が認められ、PTHrPmRNAの多様性は何らかのtrans acting factor産生の発現亢進が生じていることを示唆する。さらに、G-CSF遺伝子およびPTHrP遺伝子の合併発現している腫瘍XenograftではK-ras癌遺伝子(codon12)の点突然変異が関与していることを明らかにした。
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[Publications] Satoh,H.: "Bladder carcinoma producing granulocyte colony-stimulating factor:A case report" The Journal of Urology. 149. 843-845 (1993)
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[Publications] Katoh,Y.: "Autnomous production of granulocyte-colony stimulating factor in tumour xenograft associated with leukocytosis" British Jouranl of Cancer. 68. 715-719 (1993)