1993 Fiscal Year Annual Research Report
組換えBCG菌の開発と抗酸菌の抗原性蛋白質の遺伝子構造と活性の研究
Project/Area Number |
04670248
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Research Institution | Aomori University |
Principal Investigator |
小林 浩明 青森大学, 工学部, 助教授 (70112208)
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Keywords | 抗酸菌 / BCG菌 / MPB70 / AIDS / マラリア / MPT63 |
Research Abstract |
この研究の目的は、世界中で広く用いられてきたBCG生ワクチンに様々な難病(エイズ、マラリア等)の抗原タンパク質遺伝子を入れ新しい有用なワクチンを開発することであるalpha既にM.kansasiiの菌体外分泌タンパク質の一種である。抗原遺伝子にエイズgagタンパク質p17のエピトープを繁いでBCG菌に入れ発現させることに成功した。同様に、マラリアCSタンパク質のT-cellエピトープをスメグマ菌に入れて発現させる実験を行っている。 より効率的な発現系を開発するため、BCG菌Tokyo株において大量に分泌されるMPB70遺伝子の発現機構を解明することにした。MPB70は同じBCG菌でも株間において発現の仕方が異なる。この違いの原因を明らかにするためMPB70を殆んど分泌しないBCG菌Pasteur株を対照として用い、両者にMPB70遺伝子が保持されているか否かをサザーンハイブリダイゼイション法で調べた。その結果、両者共遺伝子のN末端もC末端も共に有していることが明らかになった(Biomedical Letters 48,1993;発表)。次いでこの遺伝子のプロモーター部位に焦点を当て、MPB70遺伝子の発現と分泌のしくみを明らかにしていきたいと考えている。 また迅速な結核診断法を開発するため、結核菌やBCG菌に特有なMPT63タンパク質に注目し、その遺伝子をクローニングすることにした。まず、結核菌の培養上清を二次元電気詠動にかけMPT63タンパク質のスポツトを得た。次にこのスポツトからN末端のアミノ酸配列を決定した。適当なコドンを用いて、そのアミノ酸配列を翻訳し、プローブとなるオリゴヌクレオチドを合成した。現在、シングルプローブ法にてMPT63遺伝子のクローニングを行っている。
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Research Products
(1 results)