1993 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化ゲルマニウムによる腎機能障害に関する基礎的検討
Project/Area Number |
04670304
|
Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 信行 東京大学, 医学部(医), 教務職員 (40143424)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 攻 東京大学, 医学部(医), 教授 (60009933)
|
Keywords | ゲルマニウム / 慢性影響 / 腎機能障害 |
Research Abstract |
二酸化ゲルマニウムの長期摂取による腎機能障害について検討するため、ラットに、二酸化ゲルマニウムを13週間投与してその影響を調べ、以下のような知見を得た。 1.二酸化ゲルマニウムの長期投与により、ラットの運動その他に異常は見られなかった。しかし、投与群では6週めころまで体重増加の抑制傾向がみられ、その結果、13週において、投与群は対照群より約2〜4%(25mg群:321g、5mg:327g、対照群:335g)の体重減となった 2.ゲルマニウム投与群では、投与開始後1〜5週で、対照群に比し、有意な尿量の増加が認められた(25mg群p<0.001、5mg群p<0.01)。また、この時期に対応して、25mg群では、有意な尿浸透圧の低下が観察された(p<0.05)。 3.ゲルマニウム投与期間中のラット尿について、pH、蛋白、糖、潜血、β_2-microglobulin、N-acetyl-β-D-glucosaminidaseの測定を行ったが、いずれにおいてもゲルマニウム投与の影響は認められなかった。 4.ゲルマニウム13週間投与後の各臓器の相対臓器重量では、心重量の有意な増加(25mg群p<0.01、5mg群p<0.05)と腎の肥大化傾向がみられたが、肝、脾、肺では差は認められなかった。心の組織所見では異常は見られなかった。一方、腎では、尿細管上皮の極めて軽度な変性がみられたが、それほど著明なものではなかった。
|
Research Products
(1 results)