1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670341
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
島 正吾 藤田保健衛生大学, 医学部・公衆衛生学, 教授 (40084511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷脇 弘茂 藤田保健衛生大学, 医学部・公衆衛生学, 助手 (40197538)
栗田 秀樹 藤田保健衛生大学, 医学部・衛生学, 講師 (50148269)
大谷 元彦 藤田保健衛生大学, 医学部・衛生学, 教授 (30084510)
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Keywords | ベリリウム / ジルコニウム / 白金 / コバルト / ニッケル / 一次免疫応答 / 細胞内Ca |
Research Abstract |
1.in vitroにおける一次免疫応答に対する感作性金属の影響 抗原非感作マウスの脾細胞を用い、in vitroのSRBC抗原抗体反応系に0,1,10,100μMの濃度の5種(Be、Zr、Pt、Co、Ni)の金属を添加し、一次免疫応答に対するこれらの金属の影響について検討した。 [実験成績]Be添加系は、1および10μMで増強を認め、特に1μMでは有意に増強した。一方、100μMでは反対に有意な抑制傾向を認めた。Zr添加系は、1μMで軽微ながら増強傾向を示し、一方、100μMでは抑制傾向を示したが、いずれも有意な差は認めなかった。Pt添加系は、1μM濃度ではコントロールと同様な値を示し、10μMおよび100μMでは抑制傾向を示した。この抑制傾向は、添加濃度の増加に伴って強くなる傾向が窺われ、有意な抑制が認められた。 Co添加系では、1μM〜100μM濃度で抑制傾向を示した。Ptと同様に添加濃度の増加に伴って強くなる傾向が窺われ、有意な抑制が認められた。Ni添加系では、1μM〜100μM濃度では増強する傾向が認められ、この傾向は添加濃度に伴って増強し、特に100μM濃度では、有意な増強が認められた。以上より、Be、Niは一次免疫応答を増強する感作性金属であること、Pt、Coは一次免疫応答に対して抑制作用が強い金属であると考えられる 2.細胞内Caイオンに対する感作性金属の影響 マウス脾細胞からリンパ球を分離し、この細胞浮遊液に5μM Fura2-AMを添加し、一定時間反応後金属(10,100μM)を添加してCaの動態について検討した。 [実験成績]それぞれの金属のいずれの濃度においても細胞内Ca量には変化を示さなかった。またNi投与マウス脾細胞を同様に処理した細胞浮遊液にNiを投与して、細胞内Ca量の動態を検討したが、変化は示さなかった。
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