1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670342
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Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
高垣 裕 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 総括研究員 (20075055)
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Keywords | ストレス / 白血球細胞 |
Research Abstract |
1.細胞の培養および熱ショックによるストレス蛋白質の発現 ヒト前骨髄球性白病細胞株HL-60を10%FCS添加RPMI-1640mediumで培養し、それぞれ37、42、50℃で2時間1×10^7cells/mLの濃度で処理した。それらの細胞を5×10^7cells/mLの濃度でLeupeptin(10μg/mL)、PepstatinA(10μg/mL)、PMSF(1.0mM)を含む10mM CHAPS/50mM Tris-HOAc,pH7.5(4℃)を用いて可溶化した。さらに不溶物を遠心分離(15,000rom、30分)し、その上清をSDS-PAGEにかけた。その結果、50℃では蛋白質の発現の抑制が顕著に観察されたが、42℃においては37℃と差異が認められなかった。そこでストレス蛋白質と考えられているSuperoxidedismutase(SOD)の発現量を観察する事にした。 2.マウスモノクローナル抗ストレス蛋白質(SOD)抗体の作製 精製したストレス蛋白質(Cu,Zn-SOD)を純系マウス(A/J,Female)に免疫し、そのspleen cellsと骨髄腫細胞(X63-Ag8-6.5.3)をポリエチレングリコールで融合させ、ヒポキサンチン、アミノプテリン、サイミジンにより融合細胞を選択的に増殖させた後、細胞上清中の抗ストレス蛋白質(SOD)抗体をスクリーニングした。さらに抗体陽性ウエルから、限界希釈法によりクローニングして抗体産生細胞を得た。 3.ウエスタンブロッテイング法を用いた熱ショックによるストレス蛋白質(SOD)発現の観察 抗SOD(Cu,Zn)抗体で検出されるバンドが一つ観察され、その分子量は16.7kダルトンであった。また42℃の発現量は37℃のそれの約130%であった。抗SOD(Mn)抗体で検出されるバンドは認められなかった。 4.ヒト白血球中のストレス蛋白質(Cu,Zn-SOD)の測定 ウエスタンブロッテイング法を用いてストレス蛋白質(Cu,Zn-SOD)を測定するために現在いろいろなストレス状態にあるヒトの白血球を採取しているところである。
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