1992 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化発症に脂質生理活性物質受容体動態の果たす役割の細胞生物学的、遺伝子工学的検討
Project/Area Number |
04670377
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 毅 東京大学, 医学部(病)第一内科, 助教授 (80158641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 和久 東京大学, 医学部(病)第一内科, 医員
東原 正明 東京大学, 医学部(病)第一内科, 助手 (80165084)
中尾 彰秀 東京大学, 医学部(病)第一内科, 助手 (10159056)
橋本 佳明 東京大学, 医学部(病)第一内科, 助手 (40172879)
清水 孝雄 東京大学, 医学部(病)第二生化学, 教授 (80127092)
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Keywords | プロスタグランジン / 血小板活性化因子 / トロンボキサン / 受容体 / 巨核芽細胞 / 血管平滑筋 |
Research Abstract |
1)巨核芽球系細胞株と血管平滑筋及び線維芽細胞において、プロスタグランジン(PG)及び血小板活性化因子(PAF)の受容体の薬理学的、生化学的検討はほぼ終了した。ひきつづき、各受容体の細胞内情報伝達系の検討を行なっている。新しい知見としては、血管収縮性のPGF_<2α>のトロンボキサン(TX)及びPAFにより、細胞内蛋白のチロシン残基のリン酸が起ることを見い出し、それと受容体に共役したエフェクター及び細胞管殖との関連を検討した。又、各種のPGとPAF受容体を介する細胞内情報伝達系の特に蛋白キナーゼ(PK)Cとアデニル酸シクラーゼの間にいわゆるクロストークの存在することを主に、巨核芽細胞株にて証明して、その機構について検討している。 2)受容体のクローニング及び分子生物学的検討に関しては、我々のクローニングしたPAF受容体に関しては、主に腎を中心にその分布、発現調節機構をノーザン分析やRT-PCR法を用いて検討したが、これを血管平滑筋、腎糸球体メサンギウム細胞や巨核芽細胞株でも検討を始めている。具体的には、様々のサイトカイシン及びPG、PAFによるPAF受容体のmRNA量の変化を検討している。さらに、線維芽細胞のPGF_<2α>受容体について、アフリカ瓜ガエル卵母細胞での発現糸を利用した方法とPCクローニング法を試みている。 3)動脈硬化及び糸球体硬化症の発症・進展に及ぼすTX及びPAFの影響をそれぞれの受容体培抗薬を用いて検討をしつつある。具体的には、高コレステロール食兎及びラットの抗Thy-1抗体及びアドリアマイシン腎症をモデルに、動脈及び腎の組織学的検討を行ないつつある。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 谷口 茂夫: "Distribution of β2-advenergic receptor mRNA expression along the hamsten heph ron segments." FEBS letter. (1993)
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[Publications] 木下 誠: "Apoprotein E enhances lipid exchange between lipoproteins mediated by cholesterol esten transter protein" Journal of Lipid Research. (1993)
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[Publications] 塚本 和久: "Determination by PCR-RFLP of apo E genaype in a Japanese population" Journal of Laborafory and Clinical Medicine. (1993)
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[Publications] 坂中 千恵: "Three types of Gi protein・of the guined piglung:cDNA cloning and analysis of their tissue distrihution." Biochem.Biophys.Acta. 1175. 61-66 (1992)
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[Publications] 中尾 彰秀: "Characterization of Prostaglandin F_<2α> receptor of mouse _3T_3 fibroblasts and its functional expression in Xenopus Laevis ODcytes" Journal of Cellular Physiology. (1993)
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[Publications] A.K.A.ジャミール: "Expression of platelet-activating factor receptor in renal tubular cell line (LLC-PKI)" Biochem.Biophys.Res.Commun.187. 767-772 (1992)