1992 Fiscal Year Annual Research Report
Ki抗原のepitopeの解析と自己抗体産生機構の検討
Project/Area Number |
04670396
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高崎 芳成 順天堂大学, 医学部, 講師 (80154772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 健次郎 順天堂大学, 医学部, 助手 (60230504)
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Keywords | 自時抗体 / 自己抗原 / Ki抗原 / epitope / molecular mimicry / 抗核抗体 |
Research Abstract |
Ki cDNA pb-Ki-1を発現ベクターPUC8に挿入し、E.Coli DH-1にて発現させることにより得たリコンビナントKi抗原(bNAX)を用いた抗Ki抗体測定系を確立し、抗Ki抗体陽性例を250例のSLEから49例抽出した。この49例とSV40large T antigen nuclear localization sign(SV40 NLS)とのhomologyを認める部位のアミノ酸配列を含むKi抗原合成ペプチド、KI-LTとの反応性をELISAにて検討し、約40%の血清が反応することを明かにした。抗Ki血清のKI-LTとbNAXへの反応性をELISAにて比較すると両者は有意に相関し、抗Ki血清のKI-LTへの反応はbNAXにて特異的に抑制された。また、KI-LTに反応を示した16例の抗Ki血清は一例を除いて全例がSV40 NLSと同一のアミノ酸配列を持つ合成ペプチド、LT-SPに反応した。このLT-SPに対する反応はKI-LTで特異的に抑制された。以上のリコンビナント抗原および合成ペプチドを用いた検討によりKi抗原上のSV40 large T antigen nuclear localization signとhomology認めるアミノ酸配列が抗Ki抗体にepitopeとして認識されていることが明かとなった。これらの結果は抗Ki抗体産生においてウイルス感染がその抗体産生の契機となっていることをの示唆する所見として注目された。今後、ウイルス関連抗原と抗Ki抗体の反応性の検討をはじめ、両抗原の交差反応性の確認を更に進める必要があると思われる。
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[Publications] Takasaki,Y.,Yamanaka,K.,Nikaido,T.,Shimada,K.,Shibata,M.,Hashimoto,H.,and Hirose,S.: "An epitope on Ki antigen recognized by antoantibodies from lupus patients is homologous to SV40 large T antigen muclear localization sign" Molec.Biol.Rep.15. 216-216 (1991)