1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670405
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中沢 一郎 東北大学, 医学部, 講師 (90004788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩泉 正基 東北大学, 反應化学研究所, 教授 (70006295)
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Keywords | 肝転移 / 癌細胞 / エイコサノイド |
Research Abstract |
AH100B細胞を呑龍ラットの脾臓に移植した。一週間後,肝転移巣と脾臓内移植巣との組織を採取し,呑龍雄ラットの腹腔内に注入し,それぞれの癌細胞を遊離化し,それぞれを再びラットの腹腔内に注入した。その一週間後,肝転移癌細胞注入群と脾内移植癌細胞注入群とのそれぞれのラットから腹水を0.5mlづつを採取し,4℃にして遠沈しそれぞれの上清を0℃に保存す。さらに,上記の癌細胞腹腔内注入群の腹腔内に,0.5mlの全食水にインドメサシン,AA861,BW755Cの各100μgづつをサスペンドして注入し,4時間後に各ラットから腹水0.5mlずつを採取し,4℃にして遠沈し,上清を0℃に保存し,エイコサノイド合成酵素阻害剤投与前後の上清をSEP-PAK-C_<18>cartridgeにアプライして,それぞれを水10ml,15%メタノール溶液10mlで洗った後,100%メタノール10mlにて溶出した。この溶出液をアルゴン気流化中にて乾固し残渣に酢酸エチルーメタノール(1:1,v/v)溶液を加えて,島津7A型HPLCとゾルバックスODSカラムを用いて,アセトニトリル:水:ぎ酸(70:30:0.1,v/v)の溶媒にてエイコサノイドを分画した。その結果,肝転移癌細胞群から,エイコサノイド合成酵素阻害剤で,その分泌は阻害されるが,脾臓内移植癌細胞からは検出されない画分を得た。そこで,この画分の物質の構造をLCマスにて追及すると共に,その生理活性を検討して,更に,転移形成機序における役割について現在検討中である。
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