1992 Fiscal Year Annual Research Report
胃粘膜上皮細胞間における異種細胞間コミュニケーション能の制御
Project/Area Number |
04670415
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋元 公彦 東京大学, 医学部(分), 助手 (70201283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯 徹哉 東京大学, 医学部(分), 助手 (20157572)
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Keywords | Gap結合 / 胃粘膜 / 細胞間コミュニケーション能 / サイクリックAMP / カルシウムイオン |
Research Abstract |
1.培養ウサギ胃粘膜上皮細胞の作成:松岡らの方法(Gastroenterology 84:498,1983)に準じてJW/NIBSウサギ胎児より作成した。うちわけはSurface mucous cell41.0±1.9%,Mucous neck cell23.4±2.9%,Parietal cell23.2±2.9%,Chief cell12.3±2.3%を示した。 2.培養ウサギ胃粘膜上皮細胞のGap結合の存在:connexin32に対する抗体で蛍光抗体法で染色した。細胞の輪郭に沿って点状に染色された。 3.培養ウサギ胃粘膜上皮細胞のGap結合の細胞間コミュニケーション能の制御(1).サイクリックAMPによる制御:IBMX10^<-5>投与によりサイクリックAMPは40%増加し,Lucifer Yellow CH microinjetion法による細胞間コミュニケーション能は35%増加した。IBMX10^<-4>投与ではサイクリックAMPは300%増加,細胞間コミュニケーション能は200%増加した。同様にForkskolin10^<-5>の投与ではサイクリックAMPは15%,120%増加し,細胞間コミュニケーション能は200%,300%増加した。これらのことより培養ウサギ胃粘膜上皮細胞のGap結合の細胞間コミュニケーション能はサイクリックAMPの増加により増加することが判明した。(2).Ca^<2+>による制御:ionomycin 10^<-6>,10^<-5>の投与により細胞内Ca^<2+>濃度は上昇し,Lucifer Yellow CH microinjection法による細胞間コミュニケーション能は80%,40%に抑制された。同様にカルバコール10^<-4>,10^<-3>の投与では細胞間コミュニケーション能は40%,20%に抑制された。これらのことより培養ウサギ胃粘膜上皮細胞のGap結合の細胞間コミュニケーション能はCa^<2+>が上昇することにより抑制することが判明した。
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