1993 Fiscal Year Annual Research Report
心筋細胞内 free Mg^<2+>濃度の測定およびエネルギー代謝に対する調節機序の解明
Project/Area Number |
04670553
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
増田 卓 北里大学, 医学部, 講師 (30165716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 泰子 北里大学, 医学部, 助手 (70193216)
佐藤 清貴 北里大学, 医学部, 助手 (40225933)
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Keywords | フリーマグネシウム / 心仕事効率 / 酸化還元状態 / ミトコンドリア / 心筋酸素消費量 |
Research Abstract |
心筋のエネルギー代謝調節機序における細胞外マグネシウム(Mg)の関与を心仕事効率を中心に検討した.ラット摘出心を,細胞外液のfree Mg濃度を0,0.5,1.0,1.5,2.0mMと変化させ,ワーキングハートモードで灌流した.大動脈圧,左室圧,dP/dtを測定し,酵素法により細胞内代謝産物とglutamate dehydrogenaseの反応式よりミトコンドリア[NAD^+]/[NADH]比を求めた.高Mg灌流心では,細胞内カルシウム(Ca)濃度の減少,細胞内Mg/Ca比の上昇,冠動脈流量の増大,dP/dtおよび心仕事量の低下を認めた.この際,ミトコンドリア[NAD^+]/[NADH]比は変化せず、心筋酸素消費量も一定であった.心仕事効率は,細胞外free Mg濃度0.5mMのときに最良であった. 01HY 細胞外液のMgは,細胞内Mg/Ca比を上昇させ,心筋収縮性を低下させたが,ミトコンドリア[NAD^+]/[NADH]比には変化を及ぼさず,心筋酸素消費量は一定であった.心仕事効率は生理的濃度である0.5mMが最良であった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 増田 卓: "ラット心筋細胞内遊離Mg濃度への外液P:〓度の影響" 心筋の構造と代謝. 14. 133-138 (1992)
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[Publications] 池田 泰子: "Eftect of vanadate on myocardial energy metabolism and cardiac performance of perfused hearts." Biomed Res Trace Elements. 3. 275-276 (1992)