1993 Fiscal Year Annual Research Report
内皮細胞を介した血管作動性オータコイド間相互作用に関する薬理学的検討
Project/Area Number |
04670571
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Research Institution | NATIIONAL CARDIOVASCULAR CENTER RESEARCH INSTITUTE |
Principal Investigator |
松田 尚雄 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室員 (30229489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮武 邦夫 国立循環器病センター, 内科心臓部門, 部長
別府 慎太郎 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室長 (40113500)
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Keywords | Endothelium / Perivascular Nerve Stimulatioan / Endothelina / Nitric Oxide / Eicosanoid |
Research Abstract |
1.in vitro血管周囲神経刺激モデルを用いた、血管周囲神経-内皮間相互作用に基づく血管平滑筋トーヌス調節機序の検討:平成4年度に作製した、in vitro血管周囲神経刺激(PNS)モデル(単離血管標本に電気的フィールドステイミュレーションを施行し、等尺性張力を計測)を用いて、PNSにより血管周囲自律神経末端より遊離される血管作動因子及びこれに伴って内皮より遊離される同因子間の相互作用を検討した。その結果、モルモット肺・腸骨動脈ではPNSに伴い、内皮より一酸化窒素(NO)が遊離され、これが同組織におけるアドレナリン作動性神経伝達に対し抑制的に作用していること及び肺動脈では知覚性神経ペプチド(カルシトニン遺伝子関連ペプチド・substan-ce P)もPNSにより遊離され、同様の作用を発揮していることを明らかにした。 2.血管周囲神経-内皮間相互作用に基づく血管平滑筋トーヌス調節機序の解析:上記、血管周囲神経-内皮間相互作用の機序につきin vitroにて更に検討し、モルモット肺・腸骨動脈ではノルアドレナリンに対する反応性が内皮除去・NO合成酵素阻害剤により増強することを観察した。即ち、上記のPNSに伴うNO遊離は血管周囲交換神経末端よりのノルアドレナリンが内皮よりのNO遊離に関係していることを示した。また、モルモット肺動脈ではNOを遊離する神経の存在も示した。更に前年度に検討したエンドセリン(ET)-シクロオキシゲナーゼ系エイコサノイド間の相互作用をin vivoにても検討し、モルモットでET静注により惹起される昇圧反応はシクロオキシゲナーゼ系ケイコサノイド中でもトロンボキサン産生を介したものであることを示した。培養血管内皮系を用いた、各オータコイド間相互作用についてはET適用により上清中のプロスタサイクリン(6-keto-prostaglandin F_1alpha)が増加するという知見を得ているが、現在、他のオータコイドについて引続き検討中である。
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