1992 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内外におけるフリーラジカル障害防止機構の小児期における発達と栄養障害の影響
Project/Area Number |
04670586
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
朝山 光太郎 山梨医科大学, 医学部, 講師 (70129310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 則彦 山梨医科大学, 医学部, 医員
太田 正法 山梨医科大学, 医学部, 助手 (80233146)
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Keywords | フリーラジカル / 小児 / 発達 / 栄養障害 / 抗酸化物 / 抗酸化酵素 / 酸素障害 / 過酸化脂質 |
Research Abstract |
活性酸素・フリーラジカルに対する生体防御系の細胞内と細胞外で異なるシステムについて、本年度は測定系の検討と開発を行い、動物実験および臨床研究も進めた。細胞内のグルタチオン酸化還元系(GSHおよびGSSG)については、チオール・セファロースアフィニティクロマトグラフィーを用いて、ラット肝グルタチオンペルオキシダーゼを比較的少量の試料から良い収穫率で精製した。得られた純品の比活性は1600Unit/mg protienであり、家兎に免疫してポリクローナル抗体を作製した。GSHおよびGSSGの測定は酵素法により行うことがよいことを確認した。生体膜の代表的な抗酸化物質であるビタミンEについてはHPLC法による測定法を検討した。血清中の防御系であるラジカル反応阻止能とラジカル消去能の各々について、総活性測定法の基礎的検討を行い、実験系としての有用性を確認した。生物用酸素モニター装置(YSI model 5300)を用いて、Wayner等の方法によって血清中ラジカル消去能(total radical-trapping antioxidant parameter;TRAP)を測定し、再現性の良い測定成績が得られた。血清中ラジカル反応阻止能はStocks等のantioxidant activityをウシ脳ホモジネート中脂質の自動酸化阻止能として測定した。血清中ラジカル反応阻止能は小児では成人より高値であり、加齢と共に低下することがわかった。インスリン依存型糖尿病患児においては、血清中ラジカル反応阻止物質とラジカル消去物質の双方が低下していることを明らかになった。ストレプトゾトシン糖尿病ラットにおいても、血清中ラジカル反応阻止物質とラジカル消去物質の双方が低下していてヒトにおけると同様な成績であった。慢性腎不全患児においては血清中ラジカル反応阻止物質が低下していることが明らかになった。甲状腺機能亢進症ラットでは肝や心筋のGSHが低下しており、グルタチオン酸化還元系に変動をきたしていることがわかった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 内田 則彦: "ヒト血清抗酸化能の検討。第二編、インスリン依存性糖尿病患児における低下。" 日本小児科学会雑誌. 96. 1065-1070 (1992)
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[Publications] Dkaunsi GS: "Demonstration of Cu-2n supuroxide dismatase in rat liver peroxisome." Journal of Biological chemistry. 267. 6870-6873 (1992)
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[Publications] Asagama K: "Effect of deya methasone on autioxidant onzgmes in felul rat lumg and kidneys." Biology of Neonate. 62. 136-144 (1992)
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[Publications] Munim A: "Immuuo Witochewical localization of supeoxide dismatases in fetal and neonatal rat tissues." Journal of Histochemis try & Cytochemistry. 40. 1705-1713 (1992)
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[Publications] 内田 則彦: "ヒト血清抗酸化能の検討。第三編、末期腎不全患児および腎移植後患児における低下。" 日本小児科学会雑誌. 97. (1993)
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[Publications] 朝山 光太郎: "糖尿病と血清中抗酸化物質" 活性酸素・フリーラジカル. 4. (1993)
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[Publications] 朝山 光太郎: "活性酸素と病態" 学会出版センター, 765 (1992)