1992 Fiscal Year Annual Research Report
若年性関節リウマチ(全身型)の血液凝固障害,CINCA症候群の疫学的・臨床的研究
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04670626
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
稲毛 康司 日本大学, 医学部, 助手 (30167267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大国 真彦 日本大学, 医学部, 教授 (70058832)
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Keywords | JRA / CINCA症候群 / 組織因子 / 成長障害 / TFPI |
Research Abstract |
JRA全身型では外因性凝固機序の活性化がおこっており、凝固・線溶系の両者がともに亢進している状態にある。この原因の一つとして組織障害の結果生ずる組織因子の循環血液中の流出によるものといえる。また、インターロイキンIによる肝でのHDLコレステロール産生低下がみられ、その結果リポ蛋白質と結合するリポ蛋白質結合性外因系凝固インヒビター(TFP1)の減少となり組織因子活性化が生じている可能性が明らかである。すなわち、組織因子活性化が生じている可能性が明らかである。すなわち、組織障害および肝でのリポ蛋白質合成低下の2つの要素が外因性凝固機序活性化に関与していといえる。CINCA症候群の長期生存例では大量の副腎皮質ステロイド剤の投与が必要であり、一部にはサラゾピリンの投与が寛解状態を延長できる可能性がある。CINCA症候群にみられる低身長に対して、ヒト成長ホルモン投与をおこなっても身長増加は期待できず、本症候群の主なる〓症病変である成長軟骨に対する早期治療の開発が必要である。CINCA症候群の疹痛,硬結を伴う皮フ病変に対しては経口投与下の副腎皮質ステロイド剤の効果はなく,非ステロイド系抗異症剤の軟膏塗布である程度の改善が可能である。本症候群の主病変は成長軟骨にあることより,JRAとは異なった病態といえリウマチ類緑疾患の一つと認めてよいといえる。原因は不明であるが、出生時よりIgM値の高値がみられなんらかの胎内感染のあった可能性がある。海外文献例と異なり,日本人CINCA症候群患児には上腕骨近位端の異常骨増殖のあることが特徴であり,人種差なのかどうか今後は分子生物学的手法により解析する必要がある。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 稲毛 康司: "若年性関節リウマチおよびSLEにみられた血液凝固・線溶能亢進状態についての検討" リウマチ. 33. 31-31 (1991)
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[Publications] 稲毛 康司: "若年性関節リウマチ(全身発症型)にみられる血液凝固異常について. とくにDIC発症例の一例と凝固亢進状態にある一例からの検討" 日本小児科学会雑誌. 95. 552-552 (1991)
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[Publications] 稲毛 康司: "Stevens-Johnson 症候群と多型滲出性紅斑(軽症型)における顆粒球エラスターゼね関与とウリナスタチンの治療効果について" 小児科臨床. 45. 381-385 (1992)
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[Publications] 稲毛 康司: "若年性関節リウマチにおける血液障害の全身発症型にみられる血液凝固・線溶能亢進について" 小児内科. 24. 356-360 (1992)
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[Publications] 稲毛 康司: "CINCA症候群と考えられる2例" リウマチ. 32. 697-697 (1992)