1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670660
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
有水 昇 千葉大学, 医学部, 教授 (60092029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 正好 千葉大学, 医学部附属放射線技師学校, 教官
今関 恵子 千葉大学, 医学部, 助手 (50009750)
吉川 京燦 千葉大学, 医学部附属病院, 助手
宇野 公一 千葉大学, 医学部, 助教授 (30010565)
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Keywords | Indium-III-tropolon / In-III-TSPC / Tumor imaging / Photodynamic Therapy / Animal Study |
Research Abstract |
光感受性薬剤であるTetrasulfophthalocyanine(TSPC)に放射性同位元素であるIndium-III(In-III)を用いて標識し、担癌マウスの体内臓器分布および腫瘍内への集積について検討した。 (材料および方法) 1)In-III-TSPCはH_2-TSPC7mgにIn-III 700μCiをtropolonを介して標識した。2)実験動物はマウス(C_3H-He雄5週令、体重20-25g)を用い、実験腫瘍はNFsarcomaを左大腿部に10^6cell/10μl接種し、腫瘍の外径が8-10mm程度に発育したマウスを使用した。3)In-III-TSPCは0.2mg/30μCiのIn-III-TSPCをマウスの尾静脈より0.2ml投与した。4)In-III-TSPC投与後、2,4,8,12,24,48,72,96時間で心臓採血により致死させ、各臓器および腫瘍の放射活性を測定した。5)8,12,24,48時間のIn-III-TSPCの動態画像を得た。 (実験結果および考察) 1)In-III-TSPCの結合率は薄層クロマトグラフから94.6%と高率であった。2)In-III-TSPCのマウスへの経時的分布では、臓器へのIn-III-TSPCの集積を平均100%dose/kg/gとして比較した。投与後92時間まで最高集積を認めた臓器は腎臓で200〜400%の集積があった。肺は4時間後まで300%台であったが、12時間以後60%の集積であった。血液は4時間で20%であった。3)腫瘍へのIn-III-TSPCの取り込みは4時間後50%、24時間後52%であり、24時間後まで肝臓の約25%の集積が認められた。4)筋肉に対する集積は平均17%で経時的変動は少なく、筋肉に対する腫瘍の集積比は24時間後で最高の3.3倍であった。これから投与後24時間での撮像が最適と思われた。5)ネンブタール麻酔下で撮像すると24時間後像では肺の集積が減少し、腫瘍の明瞭な像が描出された。今後の課題としてより大きな動物での腫瘍描出能の検討と、光化学治療応用への治療効果判定法として有効な手段か否かを検討する必要がある。
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