1992 Fiscal Year Annual Research Report
^<31>P-MRSを用いた躁うつ病の病態及び診断に関する基礎的研究
Project/Area Number |
04670691
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
樋口 輝彦 群馬大学, 医学部, 助教授 (90105883)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富吉 勝美 群馬大学, 医学部, 助手 (60188802)
宮本 正典 群馬大学, 医学部, 助手 (10219818)
|
Keywords | ^<31>P-MRS / PDE / PME / 5HT_2受容体 / ストレス / グルココルチコイド |
Research Abstract |
1)^<31>P-MRS測定のための基礎検討:ラットを対象にin vivoで受容体を刺激した場合のセカンドメッセンジャーの反応性を^<31>P-MRSを用いて測定するための基礎検討を行った。^<31>P-MRS測定の条件検討はムスカリン受容体刺激薬であるピロカルピンを用いて行った。塩化リチウム2.0mEg/Kgを測定24時間前に投与したラットをネンブタール麻酔下でMRS装置のホルダーに固定し、aquisition time,PD,加算回数,point数などの検討を行った。その結果、aquisition time0.410sec,PD3.5see,加算回数600回、PW1 35.0μsec,Point数8000回でPDE,PME,Pi,P-creatlnin,ATPの各ピークを分離測定できることが明らかになった。 2)うつ病モデル動物作成のための基礎検討:セロトニン受容体過感受性モデルラットを作成するための基礎検討として、ストレス負荷によるセロトニン受容体-情報伝達系の変化を検討した。急性の拘束ストレスをラットにかけた直後に5HT_2受容体のアゴニストであるDOIを投与すると拘束を受けないラットに比べて明らかに行動上の反応性の低下が認められる。この場合に、グルココルチコイドの合成阻害薬であるメチラポンを前処置しておくと、この反応性の低下が生じないことから5HT_2受容体あるいはそれ以後の情報伝達系の感受性をグルココルチコイドが調節している可能性が示唆された。このようなストレス負荷により、セロトニン系の過感受性ラットを作成し、これを対象として1)の^<31>P-MRSを測定する予定である。
|