1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670712
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Research Institution | Kurume University School of Medicine |
Principal Investigator |
辻丸 秀策 久留米大学, 医学部, 講師 (70207380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 五郎 久留米大学, 医学部, 助手 (70248409)
恵紙 英昭 久留米大学, 医学部, 助手 (40248406)
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Keywords | Stress / Phase response curve / Free-running period / Noradrenaline / Serotonine |
Research Abstract |
ストレスは時計機構が局在する視床下部をはじめ広範な脳部位で脳内モノアミン、特にノルアドレナリンやセロトニンの放出を著名に亢進させることから、時計機構と脳内モノアミンとの間に直接あるいは間接的に密接な関連が存在する可能性が考えられる。そこで盲目ラットに、ノルアドレナリンα2前受容体拮抗薬であるYohimbineとセロトニン作動性後受容体刺激薬である5-methoxydimethyltryptamine(5-MeO-DMT)を投与し、生体リズムに及ぼす影響について検討を行った。 「実験方法」実験装置として、回転カゴを用い、回転数を5分間隔で記録し、自発行動リズムを計測した。手続きは、まずWistar系雄性ラット(L:D=12:12)を盲目とした後、個々のラットのCircadian Time(CT)の3ポイント(CT3,CT11,CT19)に、Yohimbine 2mg/kg,5-MeO-DMT 5mg/kg及び生理食塩水を投与し、フリーラン周期及び位相の変化を観察した。「結果と考察」YoHIMBINE投与によりCT11で位相の軽度前進、CT19 で位相の後退がみられた。フリーラン周期はCT19で延長が認められた。一方、5-MeO-DMT投与では、CT11で位相の後退、CT19で位相の軽度前進がみられ、フリーラン周期はCT11及びCT19で延長が認められた。生理食塩水投与では、位相及びフリーラン周期に影響はみられなかった。以上のことから、Yohimbine及び5-MeO-DMTは行動リズムの位相や周期を変化させる作用を有していることが示された。さらに位相変位作用の方向性は、Yohimbineでは暗パルス型を示し、5-MeO-DMTでは明パルス型を示した。両薬剤の位相変位作用の方向性の違いは、両薬剤の投与後の行動量の変化の違いに基づいている可能性が推測された。またフリーラン周期に関しては、両薬剤の投与時刻、つまり投与時刻依存性に変化しうるものと考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 辻丸秀策: "生体リズムに及ぼすストレスの影響とその意義" 病態生理. 13. 491-493 (1994)
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[Publications] 辻丸秀策: "行動抑制と再同調機構" NEUROSCIENCES. 20. 225-228 (1994)
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[Publications] Shusahu Tsujimaru: "Effects of immobillzation on re-entrainment of circadian locomotor activity rhythm in rats" Fpn.Psychiat.Neurol.48. 506-507 (1994)